8月22日 「核白内障」にご注意を!

「白内障の手術は?」

「日常生活に不便を感じたら。」…良くあるやり取りですが、中には自分でも気がつかないうちに進んでしまう、“核白内障”というものが存在します。

 

実は近視の人に多く、強い紫外線によっても進行が早まるので、この時期は要注意。

水晶体の中心部が黄色~茶褐色に色付き、次第に硬くなっていく白内障です。

 

硬くなると光の屈折が強くなるため、近視の度が強くなるという特徴があります。

初期のうちは眼鏡をかければ視力が出るので、医者も見落としやすいそう。

40歳を過ぎて近視の度が年々強まった人や、もともと近くは見えなかったのに眼鏡なしでもテレビ・新聞が見えるようになり、「老眼が治ったみたい…」なんて思っている人も、実は注意が必要です。

 

また、進行するにつれ水晶体の色も濃くなっていくため、微妙な色の見え方もだんだんと変わってきてしまいます。

 

気づかぬうちに進む核白内障。進行して硬さが増すと、手術におけるリスクも高まります。

40歳を過ぎたら、定期的な眼科検診をお勧めします。

(8月13日 日経新聞)

8月19日 下がるまぶた、若いうちからも…

まぶたが下がってくる症状は、加齢によるものだけではないとご存じでしたか?

 

古代エジプト人の像が描かれた絵の中には、おそらく生まれつき片方のまぶたが下がっていると思われる人物の像もあるそうです。

先天性の眼瞼下垂(がんけんかすい)と呼ばれますが、数千年前から存在する症状だとわかります。

 

先天性の場合、まぶたを上げる筋肉の未発達や、神経の異常が原因と言われています。

整容的な理由から、早期の手術を希望する人が多いですが、視力が正常に発達していれば幼稚園に入る前などに行うことが多いです。

 

その他、先天性ではありませんが若いうちから発症するケースがあります。

ハードコンタクトレンズを長年装用し、着脱時に目尻を強く引っ張ったり、レンズ自体がまぶたの裏側から筋肉を傷めてしまったりすることが原因となるものです。

 

自分では気がつかず、無理に目を開けようとして疲れを感じる人もあります。

場合によっては手術の適応になります。違和感があれば、まずは眼科医へご相談ください。

(8月9日 中日新聞)

 

8月5日 まぶたをあげてアンチエイジング?

人は第一印象が大切ですよね?

笑顔、身だしなみ、容姿などどれも重要ですが、とりわけ目もとと顔の表情は後々まで記憶に残ります。

 

しかし、年齢を重ねるごとに顔のしわや、皮膚のたるみによりまぶたが下がってきてしまいます。

医学的には加齢性の眼(がん)瞼(けん)下垂(かすい)と呼ばれ、皮膚のたるみ以外に、まぶたを上げる筋肉が弱くなったり伸びたりして発症します。

 

さらに進むと、細い目で見ようと顎を上げて頭を後ろに傾けるようになり、慢性的な首、肩の筋肉痛にも。

 

黒目を広く覆うまでにまぶたが下がってしまった場合、治療の対象となりますが、手術となると躊躇する人も少なくありません。

若い頃の写真と現在を比べる事で、現状を理解して手術に踏み切る人もいます。

 

手術は日帰りで行え、見え方も良くなり、目もパッチリと開くように…。

あくまで治療が目的ですが、見た目も若返ったような印象が得られ、満足する高齢者は多いようです。

不安なことは、眼科医にじっくりと聞いてくださいね。

(8月2日 中日新聞)

8月1日 夏本番!強い日差しにご用心…

波乗りを楽しむサーファーたちには、たまらない季節になってきましたね。

実は、そんなマリンスポーツ好きの方々の目には、注意が必要です。

適度な日光浴は健康的ですが、強い日差しを長く浴びると、時に目の病気を引き起こすことがあります。

 

「結膜」、いわゆる白目は影響を受けやすく、「翼状片」という病気につながることが…。

結膜が常に充血し、一部が膜状となって角膜(黒目)を覆ってしまう病気です。

 

南国の方に多く中年以降に増加しますが、サーファーなどでは若年層でも見られ、強い日差しに当たる時間が長いほど、発生率は上がります。

 

角膜と強く癒着するため、悪化すると目を動かしにくくなったり、斜視になったりする可能性も。乱視は強くなり、膜が瞳孔領域まで及ぶと視力低下も低下します。

治療は手術で膜を取る事ですが、再発しやく、そうなると通常の手術での治療は難しくなります。

再発防止として、細胞を制御する、いわゆる抗がん剤を使用することもありますが、それでも防げないことも。

 

白目が充血していたら、『たかが充血』と侮るべからず。くれぐれもご用心を…。

 

(7月26日 中日新聞)

波乗りを楽しむサーファーたちには、たまらない季節になってきましたね。

実は、そんなマリンスポーツ好きの方々の目には、注意が必要です。

適度な日光浴は健康的ですが、強い日差しを長く浴びると、時に目の病気を引き起こすことがあります。

 

「結膜」、いわゆる白目は影響を受けやすく、「翼状片」という病気につながることが…。

結膜が常に充血し、一部が膜状となって角膜(黒目)を覆ってしまう病気です。

 

南国の方に多く中年以降に増加しますが、サーファーなどでは若年層でも見られ、強い日差しに当たる時間が長いほど、発生率は上がります。

 

角膜と強く癒着するため、悪化すると目を動かしにくくなったり、斜視になったりする可能性も。乱視は強くなり、膜が瞳孔領域まで及ぶと視力低下も低下します。

治療は手術で膜を取る事ですが、再発しやく、そうなると通常の手術での治療は難しくなります。

再発防止として、細胞を制御する、いわゆる抗がん剤を使用することもありますが、それでも防げないことも。

 

白目が充血していたら、『たかが充血』と侮るべからず。くれぐれもご用心を…。

 

(7月26日 中日新聞)

7月29日 第1弾は劇場版「ワンピース」!

目の不自由な人でも映画を楽しめるようにと、情景描写の音声ガイドが聞ける無料アプリ、【UD Cast】が誕生しました。

あらかじめスマホやタブレットにダウンロードし、イヤホンで聞きながら見ると、せりふの合間に情景説明のガイダンスが流れ、映画を楽しめるというものです。

 

これまで、特別な上映会以外では音声ガイド付で映画を楽しむことが出来ませんでしたが、

2013年に障害者差別解消法が成立し、日本映画作製者連盟(映連)や障害者団体が協力してアプリを開発。対応の映画を、東映が初めて全国的に配給することとなりました。

 

その第一弾が、23日公開の『ワンピース』劇場版。前作の観客動員数が567万人を記録した人気アニメです。

公開する345館のうち140を超える劇場で始め、最終的には約300館に広げる予定なのだそう。

 

さらに映連は、聴覚障害者向けに字幕付き上映も準備中。担当者は、「障害のあるひとが映画を楽しめる環境が整いつつある。ぜひ利用してほしい」と話し、業界挙げてのバリアフリー化を進めます。

 

音声ガイドの対応劇場は、「ワンピース フィルム ゴールド」の公式ホームページにある「上映劇場一覧」でご確認を。

(7月23日 日経新聞)

7月12日 見た目だけじゃない…逆まつげで治療?

美しいまつげは女性の憧れですが、時にまつ毛が目を傷つけてしまう事があります。

俗に言う逆まつ毛です。

通常まぶたから外に向かって生えますが、まぶたに異常があると目にあたり、痛みや充血、異物感などが生じるのです。あたるまつ毛が数本なら睫毛乱生(しょうもうらんせい)、数が多いと内反症(ないはんしょう)と呼びます。

 

赤ちゃん~幼年期は、皮下脂肪が多くまぶたも腫れぼったいので発症しやすいですが、多くは成長とともに治ります。

就学前後までに治らない場合は、角膜が傷つくのを防ぐため、埋没法といってまつ毛が外に向くようにする手術が適応になります。

 

高齢者では、まぶたの炎症やまつ毛の乱れ、加齢による皮膚のゆるみ等が原因となり増加。眼科で定期的に抜くか、毛根ごと切除する方法もあります。

内反症であれば、まぶたの皮膚を切除したり、まぶたを動かす筋肉を短くしたりする手術をすることがあります。

 

クルンと上向きのまつ毛は美容的にも素敵ですが、逆まつ毛が目を傷つけるようなら、眼科的に治療が必要です。異常を感じたら、眼科医にご相談を…。

(7月12日 中日新聞)

7月3日 事故を防げ!ユニバーサル信号機 

色覚障害者にはっきり見えるユニバーサル信号機をご存知だろうか。

赤信号の中に「×印」が埋め込んであるもので、色覚障害のない人には「見え方は他の信号機とほとんど変わらない」という。

 

現在設置されている信号機は発光ダイオード(LED)を使ったものが主流だが、色覚障害者からすれば「特に夜間は、赤と黄の区別化付きにくい」そうだ。

 

そんな中、2014年に仙台市で起きた交通事故。運転手は一時停止せず時速40~50キロで交差点に進入、タクシーと衝突した。

運転手は過失を認めた上で、「私には色覚障害があり、赤の点滅を黄色と見間違えた」と述べた。

小学生時代の検査で自分の色覚障害を知り、成人後も運転に気をつけていた。

昼間は赤と黄色を位置で区別できるが、事故当時は早朝で信号機自体が見えにくく、背後に緑の木々があったことも誤認に繋がった。罪を償ったらユニバーサル信号機の普及に力を尽くしたいと話す。

 

この事故は例外的で、先天的な障害を自覚していれば安全に生活できるともいうが、障害自体を自覚していない人は多い。さらに、先天性のものだけでなく目の老化によって色の区別が付きにくくなる後天的なものもあるという。

誰にでも見えやすい信号の開発が急がれる。

(7月5日 中日新聞)

7月8日 “ブラインドメイク”で顔を上げて…

目が不自由な女性たちのために考案されたブラインドメイク。

手指の感覚が優れ器用な人が多いという視覚障害者の強みを生かし、手指を左右対称・同時に動かすというメイク法です。

鏡や道具を使わず自分の手だけで15分。ムラなく崩れにくく、仕上がりは健常者からも「教えて」と言われるほどだとか。

 

考案したのは日本福祉大大学院生の大石華法さん(50)。ボランティア活動の際に「化粧がしたくてもできない」という視覚障害者の女性の思いに触れ、同じ女性として何とかしたいと自ら鏡を見ずに練習を重ねて確立しました。

ポイントは、“左右同じ動き、速度、力”。「一度身につければ歯磨きや耳かきのように手指の感覚だけで簡単にできるようになり、左右同時なので時短にもなる」んだそう。

 

大石さんのレッスンを受け、「顔を上げて道を歩けるようになった」と話すのは、ほぼ全盲になり、口紅のはみ出しを指摘されてからは外出を控えていたという女性。娘の結婚式でも「思いきり泣けた」と喜びます。

 

大石さんは一昨年、日本ケアメイク協会を設立。「化粧をすることで、社会に一歩を踏み出す自信に」と、講習会や個人レッスンを通してブラインドメイクを伝えています。申し込みは、下記までメールを。
info@caremake.jp

                                                           (6月24日 中日新聞)

 

7月4日 「ヒステリー」は目にも。

精神的ストレスが原因で、手足の麻痺や知覚障害が出現する症例があります。

「ヒステリー」とよばれ、成人女性に多く、過去の辛い出来事が無意識に心の奥に封印され、体の症状として発症する神経症の一つと言われています。

 

ヒステリーと考えられる症例は、眼科においてもあります。

ある女性は交際相手に右目を殴打され、以後数か月も右目の視力が低下したまま改善しませんでした。大学病院にも紹介されましたが、検査の結果目には異常なし。

最終的に、片目の視力測定を行うと見せかけて、実際は両目が同じように見えないと測定できない特殊な視力表で検査をしました。すると、右目は視力低下していないことが判明。

殴打による精神的ストレスが原因だったのです。

 

医師は女性に、精神科への紹介も一つの方法として提案しましたが、「目の病気なのになぜ精神科なのか」と説明を信じてもらえませんでした。

心の病にどう対応するか、難しい課題です。

(6月28日 中日新聞)

6月27日 ストレスでも視力低下

「病は気から」。日本では昔から使われる言葉ですね。心と体の病気は、密接に関係していることがあります。

眼科でみられるのは、目に異常がなくてもストレスなどで視力が低下したり、視野が狭くなったりする症状です。“心因性視力障害”と呼ばれ、小学生低学年に多くみられます。

特に2人兄弟の上の子に多く、下の子に手がかかるなどで母親にかまってもらえない状態が続くと発症します。

本人に問診してもはっきりとは答えず、心の感受性が強いのでしょうか、「霊感が強いから」と思っている子もいます。

 

お母さんにお子さんのストレスについて説明し、家庭での対応を改めるとすぐに治る場合もあります。お母さんが抱っこしながら疲れ目などの目薬をさしてあげると、効果抜群ですよ。

(6月24日 中日新聞)

 

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