2019.05.07
5月7日 盲目アザラシ 支える飼育員
子どもから大人まで楽しめる水族館、南知多ビーチランド(愛知県美浜町)では飼育員の努力もあり、目の見えない高齢のアザラシがいまも現役で活躍している。
アザラシの雌のコウと雄のジャックは白内障で何年も前からほとんど目が見えない。かなり高齢の部類に入るが、来園者と触れ合うイベントに出演を続けている。飼育員のサインは声のほか、ひげや体に触れる方法で伝えている。目が見えなくなった動物の活躍は多くはないというが、これには飼育員の思いがある。
「目が見えなくても、とても健康。いろんな事が出来る事を知ってほしい。」「動かないでいると筋力は衰えていく。お客さんと一緒に遊ぶことは動物にとってもいい刺激」これらのトレーニングは健康管理でも重要な役割を果たしている。サインを使って体重計に誘導したり、採血するのを待機のサインでじっと我慢させたりする。特に目が見えなくなると警戒心が強まり、動物と飼育員の信頼関係がないとできない作業という。「飼育動物をトレーニングする最大の目的は、ショーではなく健康管理」と飼育員さんは力を込める。
4月23日 朝日新聞
投稿日:2019年05月07日