4月1日 紫外線見えるマウス

光の波長を変換する機能を持った微粒子をマウスの目に注入し、本来は見えないはずの赤外線を目の中で可視光に変えて見られるようにしたと、中国科学技術大などのチームが1日までに、米科学誌セルに発表した。

人間に使うにはさらに検討が必要だが、特殊なゴーグルがなくても暗い場所で物が見える軍事技術にしたり、色の識別が難しい色覚障害に対し、微粒子で色の見え方を調整したりするような使い方が考えられるという。

チームは、近赤外線を吸収すると緑の波長に変え放出する微粒子を開発し、マウスの目の網膜に注入した。網膜の細胞は微粒子が変換した光を受け取り、脳に情報を伝える仕組みだ。チームはこのマウスが赤外線に反応する上、赤外線で描いた三角や円と言った「形」も認識できることを実験で確認。マウスは可視光と赤外線が両方見えており、遺伝子操作や大掛かりな装置を使わずに、見える光の範囲を拡張できることを示した。効果は2か月以上続いたという。

 

 (3月1日 日経新聞)

 

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