2019.03.04
3月4日 小豆の色が実は・・・
和菓子のあんや赤飯に使われる赤小豆、その紫色は新種の色素によるものだと、名古屋大学大学院情報学研究科の吉田久美教授らのグループが明らかにした。
これまではブドウや他の豆類にも含まれる「アントシアニン」だとされ、抗酸化作用や視覚回復などの効能と共に紹介されていたが、修正を迫る発見。赤小豆にはアントシアニンがほとんど含まれていないことが判明していたが、色素が何かは分かっておらず、吉田教授らの研究により2種類の紫色の新色素を発見。これらは水にはほとんど溶けないなど、これまでの認識と異なる性質がある事も分かったが、効能はまだ不明な点も多い。
和菓子のあんの色は産地や品種によってばらつきがあり、職人の経験と勘できれいな紫色を出す工夫がされてきた。色の構造が分かったことで、欲しい色の育種や望ましい調理方法などに向け、科学的な解明ができるそう。
名古屋人に広く好まれている「あん」。見なれたあの紫色が、実は新発見だったとは驚きです。
(2月8日 中日新聞)
投稿日:2019年03月04日