11月7日 色覚検査、なぜいま復活

色覚検査は、2001年に就職時の検査項目から除外され、2002年には学校の健康診断の必須項目からも除外された。

 

「異常と判定されると、まったく色が見えないとか信号が分からないなど誤解を受けるが、そうではない」

「日本人では男性の20人に一人、女性の500人に一人の割合でおり、珍しくはない」

「色の見え方が一部違うだけで、日常生活に支障はない」

「進学や就職が制限されるのは人権侵害だ」

検査で“異常”と判断されると、従事できる職務や進学先が制限されてきたが、このような声を受けて厚労省や文科省が規則の改正を行った。

 

しかし2013年、日本眼科医会が文科省へ検査の実施を強く要求。独自の調査に基づき、進学や就職で色覚に関する様々な問題が起きているとした。

文科省は、希望者のみとしつつも2014年に検査の“奨励”を通知。

これに対し、日本色覚差別撤廃の会は「色覚による差別の復活につながりかねない」と反発。

 

現在、「個別の必要性」に基づいて採用時に色覚検査を行うのは、航空機パイロット、鉄道運転士、警察官などに限られている。その他の職務においても、業務支障の抑制になるかどうかで、意見は対立している。

 (10月31日 中日新聞)

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