1月20日 視覚障害者「声かけて」

目の不自由な男性が駅のホームから転落し、列車にはねられて亡くなったJR蕨駅で18日、日本盲人会連合の会員が事故現場を視察し、「周囲の声掛けが必要」と訴えた。

 

また、同連合会の橋井理事は、「ホームは広くて歩きやすいが、使いなれた駅でも考え事をした瞬間、危険な状況になることがある。駅員や利用者の声かけや見守りが心強い」と話し、ホームドアの設置も求めた。

 

最も有効な策のホームドアの設備は、進んでいないのが実情だ。現在設置済みなのは、全国約9500駅のうち7%ほどの665駅。導入は、1駅数億~数十億とされるコストや、列車の運行がないわずかな時間しかできない工事、ホームの設置スペースなど様々な問題により、急速な復旧は見込めない。

 

鉄道会社も視覚障害者への「声かけ」の強化を始めているが、JR東の社員はこの10年で1割ほど減ったこともあり、ターミナル駅などで全員に声をかけるのは人員的に困難なのが実態であるという。

 

昨夏東京メトロ銀座線の駅で亡くなった視覚障害者の遺族は、「盲導犬を連れていると安心、大丈夫だと健常者は思うかもしれないが、事故を防ぐにはやっぱり周囲の声かけや見守りが大切。声をかける勇気を持って頂きたい」と話した。

 

(朝日新聞 1月20日)

  • 最近のエントリー

  • カレンダー

    2024年11月
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
  • アーカイブ

先頭に戻る