2016.04.27
4月27日 遠視の矯正 調整は定期的に
遠視というと、遠くがよく見えるような印象がありますが、遠くも近くも見にくい屈折の異常で、カメラに例えると、フィルムの後ろに焦点が結ばれる状態が遠視です。
赤ちゃんは遠視の状態で生まれ、成長とともに網膜に焦点が合うようになります。
子どもは水晶体の調節力が強く、遠視があっても比較的良い視力が保たれます。
ただ、遠視が強すぎると、片方の目が鼻側に寄る内斜視や、視力が十分発達しない弱視になることもあります。
大人になるとこの調節力が弱り、ピントを合わせにくくなります。遠視の人は、近視の人よりも調節力が必要なため、その力が弱くなると、早くから老眼を自覚するようになります。目が疲れやすく、頭痛・眼痛が出ることも。
遠視の子どもも集中力に欠け、勉強に身が入らなくなります。
治療法は、眼鏡やコンタクトレンズによる屈折矯正につきます。子どもの場合は、水晶体を支える毛様体筋(もうようたいきん)の緊張を目薬で一時的にまひさせ、正確な視力を測ってから、合う眼鏡をかけます。成長とともに度数が変化するため、定期的な調整が必要です。
大人でも、遠視用の眼鏡をかけることで目の状態が安定します。コンピューターなど近くを見る作業が多い人は、近くを見る専用の眼鏡を使うのも良い方法です。
(4月19日 中日新聞)
投稿日:2016年04月27日