9月10日 秋でも花粉症!?アレルゲンは身近なところに!

▼ 秋の花粉の特徴は?
花粉症といえば春のスギ花粉が有名ですが、実は秋もアレルギーの原因となる花粉が増えます。代表的なのは、道ばたや土手、河川敷など身近な場所に生育しているブタクサやヨモギ、ゴルフ場や公園に植えられたバミューダグラスなどの芝草などのイネ科の雑草で、9月から11月にかけて花粉を飛ばします。
風に乗って広範囲に舞い落ちるスギ花粉とは違って、このような雑草の花粉は背丈が低く、草の近くで局所的に花粉が多くなるので、花粉を吸いこんだり、体に付着する確率が高いといわれています。
一番の対策は、花粉のあるところに近づかないこと。それが難しければ、マスクや眼鏡で防御しましょう。症状が辛ければ、抗ヒスタミン薬など花粉症の抑える薬を使うという手もあります。市販薬で改善しなければ、医療機関への受診をおすすめします。

▼ ハウスダストにも要注意!
注意すべきなのは雑草の花粉だけではありません。秋になると、夏場に繁殖したダニの死骸が乾燥して粉々になり、屋内のホコリと一緒にハウスダストとなることがあります。また、知らない間に侵入したゴキブリや蛾などの昆虫の死骸もアレルギーの原因となります。
対策は、やはりこまめな掃除。週に2回以上の掃除機がけが理想的です。特に、ハウスダストは四隅に溜まりやすいので隅も忘れずにかけましょう。
フローリングの拭き掃除や、ダニの温床になりやすい布団の掃除機がけも効果的です。

今は症状が出ていない人でも、医療機関などの検査によって何に反応しやすいかがわかります。事前にアレルゲンを把握し、発症を防ぐこともおすすめです。

▼ 春の花粉症対策にも朗報が!
この10月から、スギ花粉症の治療法として注目されていた「舌下免疫療法」に健康保険が適用されます。
「舌下免疫療法」…少量のスギ花粉を毎日摂取することで体を慣らし、アレルギー反応を弱める治療。舌の下にスギ花粉のエキスを滴下し飲み込む。
2年以上続けることで7割の人が症状が軽くなったり、中には完全に治る人もいるといれています。この秋から始めれば来年のスギ花粉症も軽くなる可能性も。

今回ご紹介したアレルギー対策をしっかり行い、1年中快適に過ごしていきましょう。

 

                             (日経新聞 9月6日)

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