2011.04.07
4月7日仕事の能率低下を防ぐ企業
昨今、企業でも花粉に対する意識が高まっているらしい。
花粉症の症状が従業員の作業効率低下をまねくとして、企業が本格的に対策に踏み切ったのだ。
たとえば、「花粉症の薬代を事務所で半額負担することにした」
「花粉除去機能付きの空気清浄機を導入した」‥など、企業のフォローが手厚くなっている。
空気清浄機の市場は、新型インフルエンザ対策で2009年に10年前の約2倍の217万台に拡大。
今年は先述の花粉対策が強まり、さらに増える見通しだ。
全国の家電量販店の販売動向を調査するGfkジャパンによると、今年1月の空気清浄機の販売台数は
前年同月比1・76倍、2月は同1・93倍だとか。
おかげで、「外から会社に入ると、くしゃみが止まる」といった社員の声もちらほら聞こえてきているようだ。
しかし、見落としがちなのが薬でおこる眠気やだるさなどの症状だ。これらも仕事の能率を大きくおとす
要因になっていることを忘れてはいけない。
日本アレルギー協会によれば、昨年3月に花粉症患者1200人を対象に実施した調査では、
薬を服用する患者の62パーセントが集中力や判断力、作業能率の低下を感じていた。
これに対しては、副作用を減らした第二世代の薬を用いていきたい。しかし、種類が少ないので
患者の認識が薄いのも事実らしい。日本医科大教授らの推計では、第一世代の薬を第二世代
に切り替えた場合、労働生産性が改善し経済的損失を回避する効果は約1700億!
花粉症の隠れた実態の一端が明らかになりつつある。
4月7日日経夕刊より
投稿日:2011年04月07日