2月19日 疲れ目の原因を知って、正しい対策を
これまで、日常生活で「近くを見る」のは、新聞や本を読んだり、字を書いたりすることが中心でした。近年はそれに加え、パソコンやスマートフォンなど様々な端末を見る機会が増え、目の焦点を合わせる距離が複雑になってきています。
これが、疲れ目の原因になっているのです。
<疲れ目の仕組み>
ものを見るとき、主に2つの筋肉を使って目の焦点を合わせています。
ピントを合わせるために、レンズの役割をしている水晶体の厚さを調整しているのが「毛様体筋」、見る対象に眼球を向ける役割をするのが「外眼筋」です。
これらの筋肉に負担がかかることが、疲れ目につながります。
<目の筋肉をほぐしてみましょう>
同じ姿勢を続けて肩が凝るように、眼も同じ場所を見続けると筋肉が固まってしまいます。パソコンやスマートフォンの画面から目を離し、遠くと近くを交互に見たり、視線を上下左右に動かすなどして、ストレッチを行うことが大切です。
<ひどい時は、視力の確認を!>
自分ではメガネなしで文字が読めていても、目が無理にピントを合わせていることがあります。まず視力を確認し、距離に合わせて眼鏡を使用することも疲れ目対策の一つです。
“眼鏡をかけると視力が落ちる”と考え、我慢してしまう人も多いようですが、正しく調整された眼鏡であれば悪くなることはありません。
<老眼鏡は用途に合わせて>
これまでの老眼鏡というと、本や新聞を読む時の距離にピントを合わせたものが主流でしたが、これだとパソコンを見るには焦点が合いません。
そこで最近では、「近々タイプ」と呼ばれる眼鏡を使用する人も増えています。
通常の老眼鏡が30~40cmの距離に合わせてあるのに対し、このタイプは1m先から手元までが見える老眼鏡です。用途に合わない老眼鏡の使用は、疲れ目だけでなく、肩こりなどの原因になることも。眼科等で用途を伝えて選ぶことが大切です。
(日本経済新聞 2月16日)