7月21日 コンタクトレンズによる眼瞼下垂リスク

松波総合病院形成外科部長の北澤健さんは2009年4月から2012年3月に眼瞼下垂で受診した30~60代の女性51人を調査したところ、約9割にあたる46人がハードコンタクトレンズの使用歴があった。
結果を統計学的に分析すると、ハードコンタクトレンズの使用者は非装用者と比べて眼瞼下垂になるリスクが約20倍高いと言える。また、ソフトコンタクトレンズの場合でもリスクが約8倍高まるということが、海外の論文で報告されている。

なぜ、コンタクトレンズが影響されているのか。人は毎日1万回~2万回まばたきをするため、まばたきをするたびに挙筋腱膜という瞼の内側の組織がコンタクトレンズでこすられ、摩擦により腱膜が伸ばされてしまい眼瞼下垂となる。
治療は手術が基本となるが、手術をして眼瞼下垂が治っても、コンタクトレンズを使用すると再発の可能性もある。

最近では若い世代にカラーコンタクトレンズが人気であるが『見た目をよくするために、コンタクトレンズを使用して、将来的に眼瞼下垂となり見た目が悪くなるだけでなく視界が狭くなるリスクがあることを知っておいた方がいい』と北澤さんは注意を促している。

中日新聞 2023.7/11

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