4月21日 パラのクラス分け矛盾と苦悩

パラリンピックには、選手の障害の種類や程度によって有利不利が生じないよう、「クラス分け」が存在する。

スポーツをすることで障害が軽くなり、クラス変更によりライバルが増える選手がいれば、症状が進行したことでメタル獲得に近づく選手もいる。競技者としての幸せと、人としての幸せが一致しないこともある。

選手の成績、そして人生をも左右する障害のクラス分けは、細分化によって選手の出場機会を守り、公平性を確保している。

競技の視野を広げ、自らの可能性に挑む人々を増やした、という点では必要な仕掛けだといえる。

東京開催が決まり、国内では選手の雇用や待遇面が一気に良くなり、「パラバブル」という言葉も生まれた。共生社会への社会的関心も高まり、来年の祭典はこれまでにない注目度となるだろう。

 

「朝日新聞 4月20日」

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