2020.4.21 鮟鱇とアンコウ
冬の鍋の中でも、特に美味しいのは鮟鱇鍋です。
グロテスクで地味な深海魚でありながら、ほとんど捨てるところのない身は『あんこうの七つ道具』と呼ばれ、鍋に味と深みを持たせます。
食べてみなければわからない魅力があります。
私のニックネームは鮟鱇ならぬ『アンコウ』でした。
旧姓名を『あんどうこう』といいます。
これが縮まって『アンコウ』となっただけなのですが、小学生の頃からなので結構長いのです。
医師になってからも、安藤姓が重なったのもあって『アンコウ先生』で通ってきました。
それ故、鮟鱇には愛着があり、我がクリニックのロゴマークも『アンコウ』にしました。
20年以上フリーハンドで描いているのでお手の物です。
ところで『公(こう)』という名前は、当時は個性的かつ男性的。
女の子は『○○子』『○○み』が主流だったので、ひどく同級生の名前がうらやましかったものです。
名前だけでは男性と判断されるので、今でも、診察時に顔を合わせて初めて『女性院長』だと知る患者さんもあり、受け取りのサインの時など本人かどうか聞かれることもあります。
しかし、一度覚えてもらえれば忘れられにくい、という利点はあります。
今は、この名前が大好きだし、姓が変わっても『アンコウ』のニックネームは捨て難いのです。
今冬は、ぜひ夫と美味しい鮟鱇鍋を食べに行き、『鮟鱇』と『アンコウ』の魅力を再認識させたいものです。
とは言っても、4歳を頭に3人の子持ちの身としては、ゆっくりと鍋もつつけないのが現状ですが。
2001.1保険医協会新聞に寄稿
:参考:鮟鱇の七つ道具とは…
鮟鱇の可食部分
肉・肝・水袋(胃)・ぬの(卵巣)・えら・ひれ・皮
鮟鱇は骨以外、捨てるところがない無駄のない魚と言われている
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整理整頓の時間が出来、引き出しの奥から当時の切り抜きが出てきました。
20年前にタイムスリップです。
20年後にもう一度読むとは想定外でした…
30年以上前、家人が研修医の時に、指導医に連れて行ってもらった鮟鱇鍋のお店は『絶品だった』と今でも言います。
1年先の予約をする常連さんのお店だったそうですが、『納屋橋』あたり?場所も店名も不明。
2人で探したのですが、結局見つけることが出来ませんでした。
我が家では、冬になると、自宅で鮟鱇鍋が定番です。
『美味しいけど、食べにくいわ~』と息子たち。
『食べにくいから美味しいのよ~』
鮟鱇&アンコウの深い魅力です。
その魅力は、この20年で‛より’味わい深くなっていると信じたい『アンコウ』先生(院長)です。