2024.8.6 YaYa(あの夏の日を忘れない)
『子供が生まれてから毎日大変なんです』某メーカー営業さん(男性)。
『何か月?』
『4か月です』
『そうね~…』と言ったものの、院長は次男生後4ヵ月半の時点で開業です。
やれるか?というよりやるしかない!の選択肢のみ。
次男だけでなく長男も2歳になる前。
以来、自身の医師として、母としてのどちらも中途半端に悩まされながらも、目の前のことだけをこつこつやってきたつもりです。
お陰様で8月1日に開院27周年を迎えました。
当日、レモンイエローのワンピースを着て(今なら赤を選択しますが)、二人の子供と近くの神社にお参りしたことが思い出されます。
終活?で当時の日記(今は付けていない)を見つけました。
当日の日記には、開院状況の他、最後に『A(長男)ちゃん、B(次男)ちゃんごめん』の文字が。
実際、開業以来、仕事がメインになり、子供の行事も診療日と重なれば行くことはありませんでした。
まだ医学部女子が少ない頃に医師になったからには、『だから女医は…』と言われたくない一心。
小さなプライドです。
まだ実力不十分若輩眼科医の診療を慕って下さる患者さんへの思いもありました。
三男出産前日まで通常に診療し、出産後1週間で通常診療に戻ったのもそのためです。
勤務医時代は、産休は法律で付与されていましたが、開業(自営)となると別。
気力体力で乗り越えられた心身の丈夫さに感謝です。
息子たちにステレオタイプの母親(院長が憧れていた)らしくしてやれなかったことは、ずっと心に引っ掛かっていました。
もう成人になった酒席で、そのことを問い申し訳なく思う心情を吐露。
しかし、息子たちは
『全然。行事には来なくても、学校健診に(学校医として)来てくれたことの方が嬉しかった』
『仕事している母親が普通だと思っていたから』
母(院長)拍子抜け。
それらの言葉に、酔いが回ったのは言うまでもありません。
社会人になった息子たちと、世の中や仕事などの話題でお酒が飲めるのは有り難いことです(必ず飲み過ぎます)。
あの夏の日を忘れることは出来ません。
子どもたちの誕生日の次に、大切な日です。
初心を忘れずに。
まだまだ攻め(前進)て行くつもりです。
直近では、新しい視野計を導入することにしました。
両眼開放下で、実は片眼ずつ検査が出来ると言う画期的な視野計です。
8月1日はスタッフでお祝いの会を催しました。
ホテルの個室で非日常を味わって、モチベーションアップに繋がりますように。
オンオフは大切。
みんな、それぞれのプライべートもお悩みも…ここだけの話。
それがこうクリニックの流儀、準家族のようなひと昔前の繋がりです。
スタッフからは、素敵な似顔絵をもらいました。
『かなりきれいに描いてあるね~』息子評。
息子たち全員が社会人になり、母親業も卒業となりました。
今までだって好きなことをやってきた方ですが、時間だけはどうにもならず断念することも。
そういうわけで、今年はお盆休みをいつもより長~くすることにしました。
子供の出産のときにも休まなかったのに、今更?
自問自答して悩むことしばし。
『よくがんばりました』
『その時頑張った貯金と思って、お休みいいんじゃない?』
息子たちだけでなく、スタッフからの、患者さんからの言葉でもあります。
みんなに支えられています。
感謝。
今後ともよろしくお願いいたします。