2023.5.16 チームドクターは広報でもある
チームドクターを務めるフロアーバレーチームは、先日の大会で善戦。
関東から九州まで参加チームは多岐にわたり参加。
年齢も10代から50代まで様々。
中には、ほぼ晴眼者で構成されている盲学校教員チームも。
フロアーバレーは、前衛3人はアイシェードで真っ暗になるので、視覚障がい者も晴眼者も同等の条件になります。
後衛の3人は、視覚障がい者でも晴眼者でもOKです。
転がってきたボール(フロアーバレーでは、ボールを下投げで転がすように打ちます)をレシーブ・トス・アタックします。
また、ボールの方向を見て、前衛に指示を出します。
『○○さん、正面』
『○○さん、左1歩』
『○○さん、2時方向にアタック』などなど。
そのため、後衛は、晴眼者のほうが有利です。
GWの合間に、当院スタッフとフロアーバレーの練習に参加しました。
キャプテンAさんとマネージャーBさんが出迎えてくれます。
AさんとBさん、ともに20代。
中学の途中までは、普通学校に通学していましたが、それぞれ別の病気で視力が低下・視野が狭窄し、盲学校に転校しました。
ふだんは、白杖使用の視覚障害者です。
しかし、体育館の中では、白杖なしです。
本日参加のスタッフは、20~40代、3人。
少し緊張気味です。
コートを一緒に組み立て、境界線にテープを貼ります。
新しいテープを貼ることで、凹凸ができ、触って目印となります。
ボールの受け渡しから。
相手に向けて投げます(下手投げ)。
逸れた場合は、相手に方向を言うこと(見えないから)。
声をかけながらボールをまわすことで、相手の名前も覚えます。
晴眼者のCさんも来たので、前衛と後衛をそれぞれやってみます。
まずはアイシェードをつけて前衛の練習。
そろって、驚きの声。
『え~!?真っ暗~』
『見えない~』
恐る恐るのぎこちない動きになります。
Bさん含む前衛3人で手をつないだり、コートのネットに触ったり。
『○○さん、ボール!』と言われても、わずか30センチ脇のボールには気づかず触れられずでボールをキャッチ出来ません。
院長もそうでしたが、初めてアイシェード体験(ゴールボールやフロアーバレー)や暗闇体験をすると、強い不安感と恐怖感を感じます。
見えない時間が限られている(わかっている)ゆえ、我慢できますが。
スタッフたちにとっては、初体験なので、当然の感想だと思います。
アイシェードの必要がない後衛は、前衛より動く範囲が広いのと、前衛への指示で、体と頭を使います。
こちらは、しばらくすると『足痛いです~』『走るのに疲れました~』(みんな、ふだん運動不足とのこと)
帰りにお疲れ様のお茶会。
『初体験でいろいろ勉強になりました!』
『みんな明るいですね』←障害=暗いのイメージがあったようです
『見えない人に言葉で説明することの大切さがわかりました』←当事者に、ここ・そこ・あそこではわからないと言われ。
障害の有無、人種や民族・性別に関わらず多様性の時代。
少しでも多くの人に、フロアーバレーボールを広める役目(広報)も、眼科医であるチームドクターの務めかなと思います。
生涯スポーツとして、誰でも参加できます。
特に晴眼者の参加は歓迎です(後衛を強化できる)。
運動不足解消したい!
パラスポーツ気になる!
新しい人との出会いが楽しみ!
などなど、きっかけは何でも。
只今、新メンバー募集中です。
少しでも興味がある人は、ぜひ院長にご連絡ください。