2022.2.15 ドーナツと緑内障
先日、ショッピングセンターで小腹が空いた院長。
Mドーナツ店の前を通ると…
某ショコラティエとのコラボドーナツが。
せっかくだからドーナツで一休みすることにします。
何年ぶり?
期間限定の…チョコレートをまとったハート形やガナッシュをサンドしてあるドーナツ数種。
キュートだわ~♡
どれにしようか…
しかし、結局選んだのは、定番のドーナツ2種。
斬新さより懐かしさが優先しました。
ドーナツにはコーヒーが一番合うとは思いますが、筋トレを始めてから常に頭の片隅に『タンパク質摂取』という言葉が。
炭水化物と油脂が主だから、ホットミルクをオーダーします。
丸いドーナツにクリームが入っているもの。
ドーナツは穴が開いているものと信じていた昔、初めて見て食べたときはびっくりしました。
軽い触感でチョコがかかっているドーナツも。
小学生のころ、街に勤めている母が買ってきてくれたのが、これらMドーナツとの初めての出会い。
田舎では、まだ誰(同級生)もそんなドーナツを食べたことがありませんでした。
母はフルタイムで働いていたので、よく街のドーナツを買ってきてくれました。
それはそれで嬉しかったのですが、母の手作りドーナツにも憧れていました。
それを察してか、ある日、父がドーナツを作ってくれました。
膨らし粉でつくった穴の開いたドーナツ。
白砂糖がまぶしてあります。
嬉しくて切ない、小さい頃の思い出です。
その後、自分で街へ行くようになり、ドーナツも自分で買えるようになりました。
高校のクラスメイトのお姉さんのバイト先はMドーナツ。
残ったドーナツをおすそ分けされ、お昼休みに何個も頬張ったことも。
若さゆえ、一度に3個食べるのは当たり前。
体重も人生最大値を示した頃です。
そんなに大好きだったドーナツ。
今、久しぶりに、ドーナツを目にすると、走馬灯のようにドーナツをめぐる物語がよみがえります。
一口食べてみると、懐かしい。
そうだ、そうだ、こんな味・触感だった。
若いころのように、バクバクあっと言う間に平らげることもありません。
一口食べてホットミルクを一口。
ドーナツひとつで十分でした。
さて、院長は、1日1回は『ドーナツ』という単語を口にします。
日々、健康診断で『視神経乳頭陥凹(かんおう)拡大』を指摘され、精査目的で来院されます。
目の奥の網膜(もうまく)には、光を感じる細胞(視細胞)があります。
視細胞で感知した情報は視神経線維を通って、脳へ送られます。
視神経線維は、眼球の奥(視神経乳頭)でまとまって束となり、眼球の外(脳)へ向かって出ていきます。
この視神経乳頭の陥凹は誰にでも認められます。
しかし、その陥凹(=へこみ)が標準より大きい場合、健康診断で『視神経乳頭陥凹拡大』と指摘されます。
乳頭陥凹拡大を指摘されたということは、緑内障の検査をしてね、ということです。
緑内障で、視神経の数が少なくなると、視神経線維層の厚みが薄くなり、視神経乳頭陥凹拡大が大きくなります。
院長は、ドーナツの話をします。
穴が小さく食べるところが多いドーナツ(正常陥凹)と穴が大きくなって食べるところが少ないドーナツ(視神経乳頭陥凹拡大)。
ドーナツのように、視神経陥凹は穴ではないのですが、イメージです。
視神経乳頭陥凹拡大だからすべて緑内障というわけではありません。
緑内障の早期発見・早期治療のためにも、指摘されたら眼科を受診してくださいね。