2021.5.11 アイフレイル自己チェック
4月の大きな眼科学会は、ハイブリッド(現地と後日WEB配信)で行われました。
大阪なら日帰りも十分可能なので、久々に現地で聴講しようという予定でした。
通常は、新幹線を使うのですが、今回は1日だけでも話題?の近鉄特急『ひのとり』に乗りたい!
デビュー当時は、大人気で予約も取れない状況だっただけに、早めにネット予約。
時間は新幹線の倍以上かかるので、会場到着時間から逆算して乗車時刻を。
しかし、大阪を中心に新型コロナ患者の急増。
学会臨場感と『ひのとり』より、ステイホームでGW間のWEB配信を選びました。
と言うわけで、GWは、PC前で視聴、視聴。
予定もないGWとはいえ、気になる演目を多岐にわたり集中して聞くと、けっこう頭は疲れます。
今回も、人生100年時代を見据えた、眼科戦略は、それぞれの病気の分野で、研究発表されていました。
『アイフレイル』は、眼の不快感を単に年のせいにせず、視機能の重要性を認識し、問題の早期発見を促すことを目的とした概念です。
早期発見することで、適切な介入(治療)を可能とし、ある程度機能回復させる・進行を遅らせる・緩和させることが期待できます。
元に戻る(正常)ことは難しいけれども、悪化抑制は出来ます。
眼科医にとっては、眼科に受診してもらわないと、診断治療ができません。
そこで…『アイフレイル』自己チェック!です。
1.目が疲れやすくなった
2.夕方になると見えにくくなることがある
3.新聞や本を長時間見ることができなくなった
4.食事の時にテーブルを汚すことがある
5.眼鏡をかけていてもよく見えないと感じることが多くなった
6.まぶしく感じやすい
7.まばたきしないとはっきり見えないことがある
8.まっすぐの線が波打って見える
9.段差や階段で危ないと感じたことがある
10.信号や道路標識を見落としたことがある
眼科医であれば、上記のそれぞれに予想される病名は浮かびます。
最終的に、単純に加齢によるものの場合もありますが、それは他の病気を除外しての場合です。
どんな健康な目でも、加齢に伴う機能低下は起こります。
日常生活が制限されないよう、早期発見早期治療のお手伝いをするのが眼科医です。
眼からの情報は大きく、見えていた人が見えなくなると、自立機能の低下も引き起こします。
緑内障の患者さんには、定期的に視野検査もするので、受診年数が多いほど、回数が多いほど、視野進行速度が正確に出ます。
『この進行具合なら、100歳まで日常生活問題ないですよ』とお話しすると、
『そんなに生きないからいいわ~』と言いつつも、嬉しそうな顔をされる70~80代の患者さんです。
最近緑内障が見つかった90代の患者さんは、まだごく初期。
『この程度で、治療をしっかり続ければ、120歳でも大丈夫ですよ!』
『わし、そんなにまで生きるかな?』と患者さん。
『大丈夫です!120歳まで診せてくださいね』
慢性の病気は、元には戻りませんが、悪化しないように現状維持をすることが目標です。
治らないから治療しても仕方がない…では、ないのです。
ご心配なことはご相談を。