2022.1.18 コンタクト内部に薬効成分
名古屋も先日雪が降り、寒い1月です。
とはいえ、2月上旬にはスギ花粉の飛散が始まります。
2022年春の花粉飛散予測第2報では…
スギ花粉の飛び始めは全国的に例年並み
飛散量は九州から関東甲信で例年並みに少ないが、東北と北海道は例年より多い
東海から北海道は前シーズン(2021年春)と比べると飛散量が多い
とのこと。
東海では、例年比では少ない(70%)が、前シーズン比ではやや多い(130%)という予想です。
ちなみに例年とは過去10年の平均値です。
一般的には、一番近い過去の花粉症の症状を記憶しているので、昨年よりは早めに治療開始をしたほうが良いです。
飛散開始の2週間くらい前から、アレルギーに対して点眼薬や内服を使い始めることを勧めています。
これを初期療法と言います。
早めに使うことで、花粉が飛び始めてもアレルギー反応が出なかったり、軽症で済みます。
毎年繰り返して初期療法についてお話しするので、心得た患者さんは、そろそろ点眼薬や内服薬を開始するために来院されます。
他のことで受診している患者さんも、スギ花粉アレルギーがあれば、初期療法を開始します。
さて、コンタクトレンズ装用患者さんでアレルギーのある場合。
コンタクトレンズの上から点眼可能な薬液にしたり、一日使い捨てタイプにしたり。
ただ、アレルギー結膜炎の所見がひどければ、コンタクトレンズは中止することになります。
昨年末、抗アレルギー剤を配合した一日使い捨てコンタクトレンズが発売されました。
アレルギー症状を緩和する点眼剤と同じ成分が、コンタクトレンズ内に取り込まれています。
コンタクトレンズを装用すると、抗アレルギー成分が涙液層に拡散し、効果が発現します。
治療ではなく、アレルギーの症状緩和なので、眼科医による適応基準があります。
気になる方は、院長にお尋ねください。
コンタクトレンズと治療を結びつける試みは今後も研究されていくと思います。
装用することで一日の眼圧測定(関連値)ができる検査用ハードコンタクトレンズはすでに発売されています。
今回は、アレルギー症状緩和のソフトコンタクトレンズ。
新型コロナウイルス流行以来、マスク着用が習慣になり、意外と鼻炎症状は起こしにくくなっているようです。
しかし、眼は覆うことが出来ないので、直接花粉が飛入します。
かなりかゆくなり、眼もひどい状態になってから来院する患者さん。
飛散が始まる前から毎年来院され初期療法を開始する患者さん。
日頃の診療でもそうですが、こと、花粉症の時期には、患者さん個々の性格を再確認してしまう院長です。
初期療法はとても有効ですよ!
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