2021.11.2 身代わりどじょう
信心の浅い院長ながら、寺社仏閣も訪ねるのは好きなミーハーです。
しかし、眼科医ゆえ『目』に関するご利益処には、一番関心があります。
学会先でたまたま見つけたお寺。
スタッフが見つけてくれたお寺。
患者さんが教えてくれたお寺。
その度に、当院の患者さんの眼病平癒を願い、お守りをいただき、院内に。
もちろん、眼科医(院長)が診断治療の道筋を示し、患者さんが点眼・通院順守の前提あってのプラスαですが。
現代医学が発展しても、治らない病気も多々。
しかし、現代医学だからこそ、少しでも進行を遅くしたり、不自由さを最低限に出来る治療を、医学的根拠を持って提示できます。
久しぶりに、見つけた『目』のご利益処。
しかも、縁日が開催される日が、たまたまの休診日。
この日を逃したらいつ行けるか…
決行すべし!
目的地は、富田林(大阪府)の瀧谷不動明王寺。
新幹線・近鉄経由で。
駅からは徒歩15分とのこと。
グーグルマップを用意するも、人の大きな流れが。
付いていけば間違いなさそうです。
お参りに向かう人は、平均年齢70歳超。
ウォーキングではないので、緩い服装、足取り。
縁日なので、出店も多く、のぞきながら歩いて行けます。
関西弁の話し声が良いBGMです。
豆・寿司・炊き込みご飯・野菜果物・こんにゃくなど食べ物。
洋服・帽子・靴下・タオル・靴・食器などなど。
全部合わせると、よろづや(雑貨屋)が開けそう。
目的の『瀧谷不動明王寺』に到着しました。
「日本三不動の一つ」といわれ、目の病気にご利益があるとされています。
いつものように、患者さんの病気平癒を願い、「晴眼守」のお守りを。
ここには、本堂に参る他に、色々な建物があります。
今回の目玉?は、『身代わりどじょう』
お不動様に目を助けてもらおうとお願いする際には、どじょうを持って参り、それを瀧谷の川に放してお願いすれば、このどじょうの眼が自分の眼の身代わりとなり、眼病から助けてもらえると伝えられています。
言い伝えでは、この川に放たれたどじょうは、すべて片眼は失明して白くなっているそうです。
お不動様がどじょうの姿となって、自らの片目を捨てて身代わりになってくれるからだそうです。
昭和の初めに、お坊さんが調べたところ、川には片眼の白いどじょうばかりだったそうな。
眼科医としては、どじょうが、遺伝性の角膜混濁をきたす病気に罹っていたのではないか…とも思うのですが(罰当たり)。
ヒトだったら、○○、○○などなど…と、角膜混濁をきたす病気とその原因を考えてしまうのも、職業柄。
信心が足りないながらも、どじょう流しをしてみます。
缶に入ったどじょうの稚魚が並べられています。
一つ選んで購入します。
お願いを込めて、樋からどじょうを優しく放流します。
そこから、下の川に下っていきます。
小さな浅瀬ですが。
お願いを背負って大きくなってね。
神聖な場で、浅草のどぜう鍋、安来のどじょうのから揚げ…浮かぶ院長は、本当、信心より煩悩(反省)。
眼病以外に『芽の出るお不動様』と言われ、勉学、スポーツ、芸事、商売などにも御利益が。
また、縁日の日、経木は当日の護摩行で唱えてもらえます。
そのため、多くの人で賑わうお不動さんのようです。
『晴眼守』で患者さんの顔が少しでもほころんでもらえたら幸いです。
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