2022.6.7 ちむどんどん

大学で同級生だったAさんにメール。

『5月〇日~〇日、そちらに行きます。

もし、都合がつくようなら再会しましょう』

『嬉しい!でも、こちらは梅雨です。例年の3倍。梅雨明けのほうがいいよ』と返事。

 

ふと思い出して、日帰りで再会したのは3年前。

今回は、学会のため、日時は決まっています。

 

沖縄に梅雨…今更ながら、沖縄にも梅雨あり。

沖縄へは何回も行ったけれど、梅雨の時期は未体験。

いつも太陽サンサンと輝く明るい沖縄の気候しか知りませんでした。

台風はイメージできても、梅雨は…想像もしていませんでした。

 

沖縄で開催される学会は、非常に珍しいのですが、Aさんに再会できるかも?の期待もあって、決行。

観光やリゾートでなく、勉強に行くのですが、気分はハイになります。

到着した那覇空港。

亜熱帯の独特の湿気と気温。

案の定、やはり雨でした。

 

学会場は、スーツ姿のドクターばかり。

しかし、会場を出ると、かりゆしやリゾート客が目立ち、オキナワというアウェイを実感します。

今回は、初めて新型コロナウイルス関連のセッションがあり、何題か発表されました。

今後も症例が色々集められ、傾向と対策として後世に伝達されていくのだと思います。

病気にかかった患者さん一人一人が、次世代への医学の貢献に関わっているのです(日々の診療でも、患者さんの病気から学び、成長している院長です)。

 

また、長く教授職に就かれ、今も現役の医学研究者K先生の招待講演。

冒頭で、そんな偉大な先生のことを、学会場の研修医クラスは知らなかった…と言うエピソードを笑って話されました。

若い医師から見たら、随分高齢な医師…くらいにしか見えないかもしれません。

自分たちも、若い頃、高齢の医師を見て、実は眼科学の発展に大変寄与した先生だとは想像できなかったことがあります。

経験を重ねるにつれ、先人・先輩は如何に素晴らしい(素晴らしかったか)、そしていつまでも自分の目標の人たちなのだと認識します。

『現在の不可能を未来に可能にする』

その言葉の通り、若いころからK先生の講演でずいぶん勉強させていただきました。

どんな仕事もそうですが、長年積み上げてきた知識・経験・技術は何事にも代えがたいものだと思います。

幅も深さも広がっていく。

成長は緩やかになりますが、成長し続ける医師でありたいと改めて決意した次第。

 

毎日の大量の雨。

出かける気にもならず、ホテルで、地方紙を読みます。

自分たちの知らない沖縄のニュースがたくさん。

基地絡みのニュースもほぼ毎日です。

お悔やみ欄が大きいのも沖縄の特徴。

喪主欄には、妻や長男・次男…その嫁、長女・次女…その婿、孫や義兄弟姉妹など一族総出の名前が出ています。

色々発見?するのも楽しいです。

 

最後の夜はAさんに再会。

はるばる中部(沖縄県の真ん中あたり)から出てきてくれました。

中古の軽で。

『小道に停めておいたら、急に大雨になって浸水しちゃった。15分くらい降っただけなんだけど。だから代車』

滞在中も、急に激しい雨(スコールみたいな?)が短時間何回か降りました。

沖縄あるある、らしい。

Aさんは、生粋の沖縄人。

『ねえねえ、今、ちむどんどん(朝ドラ)やってるけど、どういう意味?』

『公ちゃん来るさ~、嬉しくてちむどんどん。楽しくてちむどんどん。って使うさ~』

激しい雨でも、優しくなれる沖縄でした。

 

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2019.3.5  約30年ぶり

 

カテゴリー:公センセの家族・恩師・友人など 公センセの日常の出来事 眼に関すること

2019.3.5  約30年ぶり

ドラゴンズの春キャンプ、基地移転問題、県民投票…『沖縄』が話題になっています。

沖縄…暖かいだろうな~

 

『そうだ、Aさん今何してる?』(テレビ番組のタイトルみたいですが)

Aさんは、大学で実習グループが同じだった仲。

朝10時に教室集合でも、来るのは午後2時頃だったこともあります。

『ごめ~ん。沖縄では普通だから…』(沖縄タイムと言うらしい)

初めて沖縄県人に遭遇した私達(ほぼ岐阜・愛知県人)にとっては、そういうものか…と、妙に納得するも、ユニークな人であったのは間違いありませんでした。

 

帰省のお土産には、米国製のガムやチョコレート。

軍基地で働いている知り合いがいると、米国製のお菓子などが手軽に入手出来るとのこと。

米軍・基地・外国菓子…自分の知らない世界。

 

卒後何年かして、実家にAさんから電話。

『どうしたの?』

『元気かな?って思い出して』

聞けば、沖縄の小さな離島の診療所で従事しているとのこと。

 

それから幾星霜。

今度は、私が思い出したのでした。

検索してみると…ヒット。

職場に電話してみると、スムーズに取次。

『どうしたの?』

『元気かなって思い出して?〇月〇日行こうと思うから、会えたらいいな~』

『ちょっと待って…。空いてる。OK』

 

と言う訳で、沖縄日帰り決行。

スプリングコート、上着、半袖でセントレアを出たのに、那覇空港に降り立つとむう~と甘ったるい南国。

 

空港へお出迎えのはずが…いない。

また?まだ?沖縄タイム?

少しは待って…と。

日にち、時間のズレが大きかったら、一人観光だわ、と考えていたら『ごめ~ん』とAさん。

卒後約30年ぶりなのに、お互い変貌ぶりはなかったよう。

外気は23℃。

一気に夏!

 

国道沿いに米軍基地を見、地元のステーキ屋さんでランチ。

沖縄風?の道、民家を通り、いかにも地元人ばかりの店内へ。

メニューのステーキは250グラムからが定番。

しかも、ベーコンが巻いてあります。

沖縄の味『A1ソース』をかけるよう勧められ、250グラム完食。

近所にあれば、筋トレ後の御用達にする!?

 

クリニックも見せてもらいます。

名古屋と沖縄では、診療時間から始まり、医療スタイルも違うよう。

 

学生時代の話。

卒後、沖縄に戻ってからの話。

離島医療の話。

大学病院での専門科の話。

沖縄の医療事情などなど、大いに盛り上がりました。

学生時代、(勝手に)Aさんを心配していたのは、杞憂。

お互い、卒後約30年経て、それなりの医療人になっていました(やれやれ)。

『ジミー』のお土産が良いと思う、とお勧めのジミー(沖縄&アメリカ的な食料品店)へ。

『小さい頃は、沖縄はアメリカだったんだよ』

そういえば、沖縄返還は1972年だったと、内地人の私は思い出しました。

小さい頃から親しんだと言うアップルパイやクッキーを選んでくれました(やはり、日本だけどアメリカだったのね~)。

 

セントレアに降り立つと、数時間前まで半袖で沖縄にいた自分が不思議に感じます。

こんな沖縄日帰り旅もありです。

 

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