2018.7.3 サングラスどう?
某新聞に、保健体育の教員から『授業や運動会に教員のサングラスの着用は、なぜ禁止?』という投稿がありました。
『教師も生徒も、健康面から使用してもいいのでは?』
『教師としてふさわしくない。生徒の細やかな状況が見えない恐れがあるのでは?』
『改善策を話し合って、柔軟な対応が必要ではないか?』
など、最初の投稿に対して新たな投稿が掲載されました。
白内障・紫外線への目の影響の研究第1人者の金沢医科大学教授の見解は『かけた方が良い』。
紫外線の強い沖縄県西表島では、子供でも紫外線による病気(瞼裂斑)を高率に発症しており、現在は2~3割の生徒が、透明なサングラスを着用しているそうです。
通常の生活で、多少の紫外線を浴びるくらいなら、眼には問題はありません。
しかし、長時間の紫外線を浴びると、肌と同様、眼も影響を受けます。
茶目(角膜)の横の白目(結膜)が盛り上がる瞼裂斑や、白内障、黄斑変性症などを引き起こす可能性があります。
それらを予防するためには、サングラスはお勧めです。
実際、学校や職場で、『サングラス着用を認める』という診断書を書くこともあります。
『サングラスの色は濃い方が良いですか?』
よく、患者さんから聞かれます。
色と紫外線カットは、関係ありません。
『紫外線カット率』が問題で、数値が高いほど性能が優れています。
色が濃いからと、紫外線カット機能のない(低い)レンズを使用すると、瞳孔(黒目)が開き、より多くの光(紫外線)を取り込むことになってしまいます。
現在、レンズの色はグレー系・ブラウン系・グリーン系・ブルー系・イエロー系・クリア系(透明)と豊富です。
自分の好みや、肌なじみなどで決めたらよいと思います。
サイズは、出来るだけ大きい方が、紫外線をよりカットします。
また、紫外線の量によって、レンズ濃度が変化する『調光レンズ』や、水面・路面・氷雪面からの乱反射(ギラギラ)をカットする『偏光レンズ』もあります。
院長は、ゴルフやランニング時は、スポーツメーカーの偏光レンズを着用しています。
運転時には、少し洒落たサングラスを。
どちらも、眼鏡店で選びました。
紫外線防止対策なら、雑貨店より眼鏡店で、質の良いレンズを購入されることをお勧めします。
度入りレンズの場合は、眼科で処方します。
紫外線と目の関係も周知され、屋外活動時のサングラス(紫外線カットメガネ)着用が当たり前になるといいですね。