2024.12.17 今度は日本按摩
中国の按摩(マッサージとは厳密には違う)を施術してもらって以来、色々なマッサージが気になるように。
今までそれほど用もなかったのに、違いを感じたくてまずは手近なリラクゼーションに。
眼科医は常に細隙灯顕微鏡を使って診察をするので、前かがみになりがちです。
加えて電子カルテの入力をするので、首肩には負担が。
そのために首肩の筋トレをしている院長です。
無資格者(リラクゼーション店は資格不要)でも、マッサージしてもらえば気持ちよくなります。
リフレッシュにはいいかも。
ちなみに医師免許があれば、針灸按摩の施術は可能です。
次に、中医学の先生(前回の新彊で)に施術してもらった経験をもう一度…と、中国的な施術をしているところを探しました。
按摩推拿は、圧迫・さする・押す・つまむの意味だそう。
施術者は日本人。
本場中国に行ったことはなく、中国人から伝授された日本人からの伝授(孫弟子?)とのこと。
本場施術者の体験(私)を聞きたいようでした。
気持ちよくなりましたが、中国の先生の施術とは全然違う。
まあ、これも一つの体験。
街にはマッサージ店が溢れかえっていますが、按摩(鍼・灸も)の看板はめっきり見なくなりました。
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師は、専門の養成施設や学校で学び、国家試験に合格して資格を取得します。
江戸時代以降、視覚障害者(盲人)の職業として定着していましたが、現在では晴眼者(目の見える人)の方が多くなっています。
昔は『あんまさん』と呼ばれていたような…
今回、視覚障害者であるあん摩マッサージ師に施術を受けました。
通された部屋には入っていくと、小柄な女性Aさんが『こんにちは~』
仕事柄、目には注意が行く院長。
両眼とも義眼です。
つまり盲目。
親し気な声でベッドに横たわるように言われます。
最初は、黙って施術をしてもらっていたのですが
『足、硬いですね~』と言われ
『たぶん筋トレしているので…』
『そうなんですか~私もね~運動しなきゃいけないんですけどね~』それを機に話が弾みました。
首もしっかり揉んでもらいます。
院長は普通のオバサン患者。
そのうち『失礼ですが、目は病気か何か…?』
『赤ちゃんの頃に、目に癌が出来たんですよ。取らないと脳に行って死んじゃうからって、両眼取ったんです』
『そうでしたか…』
オバサン患者の脳内、一気に眼科医にスイッチオン。
網膜芽細胞腫だったんだ!
網膜芽細胞腫は、眼球内に発生する悪性腫瘍です。
乳幼児に発症します。
腫瘍が大きくなり、瞳孔が白く見えようになることが特徴です。
また、低視力や斜視で発見されることもあります。
放っておくと生命に関わるので、昔は眼球摘出が唯一の治療法でした。
現在では、大きさによっては化学療法などで温存も可能に。
また両眼の場合は遺伝性である可能性もわかってきました。
院長も大学病院時代、該当する患者さんを受け持った経験があります。
今でも時々思い出す患者さんです。
生来の視覚障害者だけでなく、中途失明者にとっても資格取得は生活の上で重要です。
昔より視覚障害があっても職業の選択は広がっていますが、ある意味狭まってもいます。
按摩(初体験)で身体は気持ちよくなりながらも、頭は冴えてしまった院長でした。
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