2022.5.10 歩いてベトナム
前回の続きです~ →前回はこちらからどうぞ
さて、休日診療所出務のお楽しみはお昼ごはん。
今回は、チェックしておいたベトナム料理屋さんへ。
次男が以前ベトナム旅行をしたときに、お土産にくれたコーヒーがすごく美味しくて(濃くて、甘い香りにうっとり)、ベトナムに興味を持った院長です。
(息子がくれた物は、何だって好きになるってことですが…親バカ)
地図を頼りにたどり着いたのは雑居ビル。
急な狭い階段を上がって2階のドアノブを回すと…
ベトナム語(おそらく)のおしゃべりの渦。
カップル、グループ、ベトナム人コミュニティーかと思う店内です。
注文を取りに来た小柄のお兄さんもベトナム人。
フォー(米麵)を頼むに当たって、日本人は鶏肉を好むけれど自分たちは牛肉を好むと言うので、牛肉入りフォーに。
出てきたフォーは、沖縄ソーキそばの汁を少し甘くしたような優しい味。
レモンが付いてきたので、スープに入れてみると…一気にエスニックに。
そして、デザートはチェー。
豆・タピオカ・ピーナッツ・ココナッツが入っている甘いかき氷みたいなベトナムのご当地スイーツ。
普段食べない組み合わせが、ご当地ものだと思うとしっくりきます。
どちらも美味しい。
前のテーブルのカップルは何やら盛り上がっています。
凄く早口な彼女が時々語尾を上げるのを聞き、今のは疑問文なのかな?と。
あちこちでベトナム語が飛び交う喧騒の中、フォーとチェーを食べているオバサン(院長)は異国にいるよう。
しかし、窓から少し見える向かいのビルは明らかに日本。
不思議な感覚です。
会計を済ませて出ようとしたとき、また階下から集団が。
小さな故郷なのでしょうか?
ビルから出ると日本・名古屋の街。
お腹と心を満たして、ベトナムから歩いて脱出。
午後は再び眼科医に戻ります。
眼が痛くて充血の患者さん。
出先で急遽泊まることになって、朝コンタクトを付ける前に洗おうとしたら違う液だった。
『コンタクトは何を使っていますか?』
『1デイです』
『1デイなのに何故?』
かくかくしかじか…
つまりは予定外のお泊りになった。
予備のレンズなし。
泊り先(彼宅)の使用しているソフトコンタクトレンズ(SCL)中和洗浄液で前日のレンズを洗ってはめようとしたが、激痛。
コンタクトを入れた右眼には充血と角膜の傷を認めます。
1デイSCLは装用後一度外したら、再装用はNGです。
SCL洗浄液で洗うのも、もちろんNGです。
また、SCL洗浄消毒液には、オールインワンタイプと中和タイプがあります。
オールーインワンタイプは一剤で楽な分、洗浄力や消毒力は中和タイプに劣ります。
中和タイプは、錠剤をしっかり中和させる前に、レンズを使用すると、今回のように激痛を生じます。
急なお泊りに備えてはもちろん、どんなトラブルでコンタクトレンズを外したり装用できない場合もあるので、予備のコンタクトレンズと眼鏡を携帯するように伝えました。
ここは都心の休日診療所。
ふだん遭遇しない色々な患者さんに出会います。
その他にも、普段他院に通院しているのに来院や、なぜか休日診療所常連さんなどなど。
あくまでも、担当医師にとっては、
その日限りの患者さん。
診療はしっかり、でも出来ることは限られています。
明日近医を受診し、診療を続けてくれるように。
束の間の異邦人を味わったある一日でした。