2023.3.14 今日にかぎって~
気分転換にデパ地下巡りをするのが好きな院長です。
デパ地下と言えども、街に行くには違い無し(緑区も名古屋市ですが)。
気合が入ります。
THE お出かけ、です。
さて、職業柄指輪をする習慣がありません。
微生物学の授業や、オペ室での手洗い指導で、いかに指輪(と指の間)に雑菌が多いかを繰り返し叩き込まれた医学生は、仕事中は決して指輪をしません。
結婚指輪でさえ。
指輪の習慣がないので、せっかくのお出かけでも指輪無しで行くことがほとんど。
若い時は、人並みに、指輪を買うのももらうのも嬉しかったし、もちろん婚約指輪と結婚指輪は特別です。
しかし、結婚生活30年弱でそれらは何回日の目を見たのやら…
ということで、最近になって物は使ってこそ!(先を考えるとジュエリーに申し訳ない)と思うようになりました。
ある日のデパ地下巡りに。
少し前に買ったワンピースにイヤリングとネックレス、指輪も。
ふだん選ばない指輪を今日は選んでみました。
誰かと会うわけではないのですが、街に行く気合です。
その日のデパ地下の催しコーナーは大人気のお菓子。
通常並ぶことは極力避けるタイプですが、長蛇の列の最後尾に並びます。
始めは商品さえ見ることが出来ないのですが、少しずつですが前進。
ショーケースが見え始め、具体的に何を買うかを決定。
あと4~5人先が自分の番です。
何気なく指輪の石を触りながら、じっと待ちます。
少し前に進んだ時、左手の薬指を見ると、空洞の指輪が!
一体何が!?
ついさっきまでは、緑のオパールが埋め込んでありました。
この指輪は、新婚旅行先のオーストラリアで家人が買ってくれたもの。
誕生石の可愛いファッションリングでした。
すぐ下の床を見てみるも、それらしきものは見つからず。
その場でしゃがんで探してみる…
とか
『すみませーん!指輪落としたので、ちょっと動かないでください!』(昔、ハードコンタクトレンズを落とした人は、このように叫んでいました)
とかは、もうオバサン(院長)勇気がありません。
上の空で品物を買った後も、しばらく下ばかり注視。
おむすびころりんみたいにどこへ行ったの?
おい、お~い。
終了後の清掃できっと見つかるはず、と信じて、デパートの遺失物係へ。
今も連絡がないということは、もう拾われたか捨てられたかは不明です。
小さいので、ごみの中で見分けがつかなかったのでしょうか?
多くのものの中からひとつを見つけるのが困難なことは、大人でもあります。
子どもの場合には顕著で、視力検査時の『読み分け困難』と言います。
通常、視力検査は、視力表を用い『どちらの方向に開いていますか?』と、どんどん尋ねていき視力を決定します。
しかし、視力が未発達な子供は、多くのものの中から一つのもの(指標)を選び出すことが困難なので、通常の視力検査がうまく出来ません。
そのため、ひとつだけCの指標(ランドルト環指標)を見せていくと、すらすらと答えてくれます。
オパールの石を落とした瞬間から
『どうしてなの~今日にかぎって~♫』(DESTINY 松任谷由実)のフレーズがリフレイン。
思い出の中には存在する!(と、前向きに)
空洞の指輪の先に未来を見ましょう(と、前向きに)
それでもまだまだ『どうしてなの~今日にかぎって~♪』と流れています。
*来週21日(祝)はお休みします