2018.2.27 いくつもいるけど
最近、メガネ姿の多い院長です。
通常は、遠近両用コンタクトレンズを装用。
これは、中年コンタクトレンズユーザーの強い味方です。
今までは普通のレンズ(単焦点:度がひとつ)を使っていた患者さん。
『最近、遠くを見てから近くの物を見ると、一瞬ピントが合わなくって』
これは、老眼の始まりです。
自覚が一瞬だけで、その後ピント合わせが出来るうちはいいのですが、出来なくなると…
①今まで通りの度数で遠方を見ることを重視して、その上から軽い近用メガネ(老眼鏡)を掛ける
②生活レベルもしくは近方用に度数を落として、その上から軽い遠用メガネ(近視メガネ)を掛ける
以前は、①②の方法しかなかったのですが、ここ数年で
③遠近両用コンタクトレンズ(一枚のレンズにふたつの度が入っている)
が、開発され、品質性能とも向上してきました。
特に、ソフトコンタクトレンズは著しく向上しています。
ということで、遠近両用コンタクトレンズ(以下両用レンズ)を、患者さんの年齢、仕事などの背景に合わせて処方すると…
『とってもいいです!これで、お出かけ先でも、メニューをメガネ無しで見えます!』などなど嬉しい反応。
しかし万能ではありません。
見ることに貪欲なアラフィフ(院長)には、物足りない場合が多々あります。
両用レンズは、日常生活(日常診療も含む)には、支障ありません。
なのに、『院長メガネ姿の出番多し』になったのは、往診のため。
往診では、ハンディタイプの顕微鏡を始め、色々な小型機器を持っていきます。
室内の明るさは、様々ですし、機器の目盛りも細かい。
さらに、処置などがあると、遠近レンズどころか、メガネを外して近づいて、裸眼で診察した方が良い場合もあります。
診察時にかけているのは、老眼を考慮した、近視用メガネ(弱い遠用)。
両眼で0.8くらいに合わせてあるので、室内での生活は足ります。
学会の道中は、しっかり遠くも見えないと困るし、車内で本も読みたいし、で、遠近両用メガネを掛けていきます。
車の運転だけの時は、遠用重視の強めの近視メガネを。
老眼はそれほどでないので、スピードメーターなどを確認する分には支障がありません。
老眼に縁のなかった若かりし頃、患者さんの『いくつもメガネが必要だわ~』に、実感がわかなかった院長。
(若い時には、一つのメガネで遠くも近くも万能です)
今なら、わかります。
でも、気分良く見えるなら、それぞれ目的に応じたメガネに頼るのもオトナ。
『頼れる物(者)があるなら頼れば良い』
気負っていた若い頃の自分へのメッセージです。