2024.1.16 時間制限
昨年のクリスマスシーズン、久々に知人とデート。
『何がいい?』
『たまにはお寿司はどう?』
『いいね!』
いいね、と言ったものの、普段回るお寿司どころかパックのお寿司がメインの院長。
街中はよく知りません。
ネットで検索。
一流どころ?がラインナップ。
せっかくだし…と、本店が☆獲得のお寿司屋さんの名古屋店を予約。
『特上ランチコース予約しました!』
『楽しみ!』の返事。
テンション上がります。
さて当日。
カウンターに通されるや否や、担当?の板前さんに告げられました。
『コース最後までで1時間でお願いします』
『えっ!?どういうこと!?』
2人で顔を見合わせます。
『クリスマスの時期は1時間の時間制にしてもらっています』
『聞いていませんよ(ネットにも明記無し)。コース内容に関わらずですか?』
『そうです』
何てこと!
『お飲み物、何になされますか?』
入店するまでは、まずは生ビール!と飲む気満々の院長でしたが、
『制限時間1時間なら飲むのやめておこう』と知人。
突き出しの小鉢が終わると、先ほどの板前さんが握りを出してきます。
『トロです』
このお店は赤身から始まりみたいです。
その後『ヒラメです』『イカです』…
『ブリです』さすがに…院長『どこのブリですか?』
『えっと…ちょっとお待ちください』
隣の板前さん(先輩)に聞いています。
『富山です』
まあ、そんなとこでしょうね…でも、富山のどこか聞きたい。ブリの産地も漁港も色々あるんだけどな…
そのうち『北陸のイワシです』
『北陸のどこですか?』
『北陸です』
いやいや…『北陸って言っても富山県、石川県、福井県がありますよね。北陸のどこですか?』
『そこまでは…』
その後は、何が出ても尋ねる気になれなかった院長。
院長の外食の楽しみのひとつは、料理人さんやスタッフから料理や食材にまつわる色々な話を聞く(知る)ことです。
知人と話が盛り上がっていると…
『あと残り15分ですので、巻物と赤だしとデザートをお出ししていいですか?』と聞かれました。
全部食べ終わってお会計の時間を見たら、制限時間1分前。
院長に比べ、怒りの閾値の高い知人でさえ『回転ずしのほうがましだったね~』
1時間の時間制限があることを知っていれば、予約をしなかった私たち。
ましてや特上ランチコースなど。
オバサン達は、多少贅沢しても、ゆっくりとした時間と空間、おもてなしを期待していたのに…
板前さんも残念でした。
上達の道は、自分の扱う商品・ものをしっかり熟知してこそ。
ただその日に出ている魚を握るだけではないはず。
これは、自分たちの仕事にも言えることだと思っています。
医師は、患者さんより知識も技術もあるのが当然です。
スタッフも、自院に関する情報、目に関する知識は患者さんより多くないといけないと、日々勉強しています。
患者さんに聞かれたら、返答できる能力が必要です。
『なんかすごく慌ただしかったね』
『絶対反面教師だね!ゆっくりお茶しよ~』
『そうだね~』
制限時間1時間の高い勉強代!
回らないお寿司屋さんに行ったのに、客(私たち)が回らせられました。
*来週の『公センセの部屋』はお休みです。