2015.9.15 日本緑内障学会

日本緑内障学会が開催されました。

どんな分野もそうですが、医学は日々進歩していて、眼科の病気のひとつである緑内障も、

病態や薬物治療、手術など、どんどん新しいことが解明されたり導入されたりしています。

 

今回は名古屋での開催のため、スタッフも市民公開講座に参加しました。

講師は、師匠の岐阜大学・山本教授。

日本屈指の緑内障専門家です。

参加者の質問を基に構成されたQ&A式の進行。

スタッフからは、大いに勉強になったとの感想が。

院長も患者さんの質問に同じように答えているんだ、と確認する場にも(末席ながら弟子ですから)。

レポートも書いてくれたので、当院のHPの『緑内障』コーナーに、要約を添付します。

→詳しくはこちら

緑内障点眼瓶のマスコット『めぐりん」が登場。

今後、キャラクターによる啓蒙活動もされるかもしれません。

 

多治見スタディ(岐阜県多治見市での疫学調査)では、40歳以上の17人に1人が緑内障であることがわかりました。

当院でも、他のことで来院されて診察すると、緑内障が見つかることがあります。

発症率からみると、それほど珍しいことではないのです.

しかし診断されると、淡々と受け止める方もいれば、ショックを隠しきれない方も。

失明の原因第1位の緑内障ですが、怖がる必要はありません。

定期的に検査を受け、点眼をし、自己都合で止めないこと。

生活に支障ない目で一生を送れるお手伝いをするのが眼科医です。

小さなクリニックだからこそ、直接患者さんのQに答え、視生活に応えていきたいと思います。

 

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2015.9.8  保健所検査と髪

保健所の立ち入り検査がありました。

6年に1回無床診療所に対しては実施されるので、特別なことではないのですが、

やはり『検査』とか『試験』という言葉には緊張がつきもの。

①医療従事者に関すること②医療安全に関すること③諸記録に関すること

④業務委託に関すること⑤放射線管理に関することなど、

いくつかの項目があり、さらに細分化されています。

不備がないように提示するために、書類の準備を抜かりなく。

緊張して検査員をお出迎えした割には、非常になごやかな雰囲気で進められました。

医院の清潔さ(医学的にも)も評価してもらい、スタッフ一同ホッ。

無事に検査も終了しました。

 

清潔不潔の概念は一般的なものと、医学的なものでは違います。

例えば、髪の毛は不潔であることと学びます。

時に、雑誌などで白衣に髪の毛を垂らした美人女医の写真を見ることがありますが、

撮影用なのか、日常診療でもそうなのか、理解に苦しみます。

うちのスタッフには、そのあたりは徹底。

ショートか束ねて肩にかからないようにしています。

 

夏の間、髪を束ねていた院長も秋の気配に、髪をバッサリ。

帰宅した家人はいつも通り。

あまりに身辺をうろつくので、しばらくしてやっと「髪切った?」(遅ーい)

息子たちはさらに気づかず。

「髪切ったの気づいてよ~」

「最初から切ったって言えばいいじゃん」(そうじゃなくって…)

結局、「新しい髪形、似合いますよ~」と気づいてくれたのは、スタッフのみ。

お世辞でも嬉しい。

そこなのよね~欲しい言葉は…

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2015.9.1 馬の目 その3

某デパートに行くと、リヤドロのディープインパクト(中央競馬史上6頭目のクラッシック三冠馬)の陶像に見入るのが常。

ゴルフのヘッドカバーくらいは、オルフェーブル(史上7頭目のクラシック三冠馬)にしようと。しかし、大きすぎてバッグが閉じず、部屋の飾りに。

馬なら何でもゲン担ぎと、左馬ストラップに、馬九(うまく)いくペンダント。馬バカなのか親バカなのか、息子の誕生日にプレゼント。

そんなUMAJO(うまじょ・競馬ファンの女子)な眼科医がもう少し馬の目の勉強。

 

馬の残像時間は短い。

ヒトは映画が静止画の連続であるにもかかわらず、連続的な動画と感じます。これは、前の残像が消えないうちに、次の残像が出てくるので、連続した動きに見えるのです。

 

一方、馬は、高速で移動しながら周囲をしっかり見ようとするため、残像時間は短いほうが、都合がよいのです。

馬は、高速で走っていても、視界に映るものが流れてしまわず、敵や障害をしっかりと見ることが出来るのです。

 

馬にも白内障、緑内障(馬では珍しい。ヒトでは40歳以上20人に1人)、網膜の病気や、ぶどう膜炎、角膜炎など、ヒトに起こる病気が起こります。

瞳を開いたり、検眼鏡や眼底カメラ、エコーなどでヒト並みに診療をするそうです(診察、大変そう)。

 

馬の目の勉強を少々かじったら、獣医学も広く深くて大変…

ヒトの目だけの専門医でよかった。

馬は『ヒヒーン』だけですが、患者さんは『言葉』で示してくれます(赤ちゃんは『ウエーン』だけど)。

馬の目を知って、ヒトの目がより愛おしくなったUMAJOの眼科医。

 

 

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2015.8.25 多職種連携

緑区・在宅医療推進・多職種連携・研修会(長いので間に・を入れ表記)に参加しました。

『在宅医療』とは、通院困難な患者さんが、医療者の訪問により、自宅や施設で受ける

医療全般のことです。

医師を始め、多くの医療者が関わっています。

参加職種は、医師・歯科医師・薬剤師・訪問看護師・ケアマネージャー・理学療法士

・作業療法士・社会福祉士・作業療法士・管理栄養士などなど。

 

今回は『福井市の『オレンジホームケアクリニック』院長が講師。

『85才、要介護2の男性(仮称・越前さん)と介護する次女』の在宅医療を支えるミッション

ということで、それぞれ他職種が混じった11グループでディスカッションが始まりました。

グループの進行役は医師とのことで、ふだん自院以外の他職種とのチーム医療に

縁のない立場としては、ドキドキ…

怒りっぽくなったことに対し 「出された薬の副作用では?」etc

眠れないことに対し 「昼夜逆転?昼間の活動が少ないのでは?」etc

つたい歩きに対し 「デイケアなどで、運動能力の向上を目指したら?」etc

便秘に対して「水分摂取が少ないのでは?」「トイレで失敗したくないから控えてる?」etc

むせやすいことに対して「とろみをつけたら?」etc

なごやかな雰囲気の中、様々な立場から、『原因と対策』がどんどん出てきて、

場は大変盛り上がりました。

『越前さん』の最期を支えるステージまで、一生懸命考えると、架空の患者さんに対するプランな

のに、なぜか実在人物のように思え、また初対面にも関わらずグループの結束も。

 

今回の研修会を通してたくさんの職種の人と知り合えました。

その後の懇親会では、さらに飛び交う名刺の交換。

「眼科医、往診してます」に、意外そうな顔。

「往診してもらえるんですか?」と言われ、眼科往診の認知度の低さを痛感。

「何かあったら心強いわ」

「何処へでもうかがいますよ~」

 

往診していると、目だけ診ているようで、意外に患者さんの生活の匂いがわかります。

それが、良い意味で、患者さんやご家族に寄り添えることだと思っています。

 

「いい研修会だったね~。たくさん勉強したし、たくさん食べたし、実(身)になったわ!」の感想に

「よかった~。会がうまく回るか、気がかりでほとんど食べてなーい」と、この会の世話人の家人。

「今日まで頑張ったもんね~」いつもの10倍以上ねぎらいの言葉をかけて、帰路に就きました。

 

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2015.8.18  泡とミルクティー

今年の夏もせっせとのお世話になっでいる院長。

消費している順に、炭酸水、ノンアルコールビール、ビール、シャンパン。

筋トレ時に炭酸水を持っていくという失態を起こしたくらい、いつも炭酸炭酸。

 

そんな炭酸と並んで、今年のマイブームは手作りアイスミルクティー。

子どもたちは、コンビニでよく午後ティーを買いますが、

このミルクティーは簡単なのに上質感?が漂い一押し。

 

1.400mlの湯を沸かす。

2.紅茶の茶葉20グラム(細かいのがよい)をティーポットに入れお湯を注いで15分放置

3.茶こしで濾し、蜂蜜を大さじ2杯入れる

4.人肌になったら牛乳200mlを入れる

5.氷を入れたグラスに注ぐ(お好み)

 

自分で言うのもなんですが、買ったものよりずっと美味しい。

そして少しリッチな気分になります。

試したことはないのですが、出し殻の茶葉はくるんで目元パックにすると、疲労感が取れるとか(しかしリッチ感が一気に消失するような)。
新『母の味』にしようと勧めているのに、相変わらずコンビニで買うのが好きな子どもたちです。

まだまだ暑い日の午後にどうぞ。

 

 

 

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2015.8.11  筋トレ

6月の夜のランニング中、交通事故(!)に遭った院長。

幸い診療に支障はなく、しかし完治までひと月余。

その間のランニングはもちろん不可。

その後治癒しても夜のランニングは怖くなり、昼間はとても走れる暑さではなく…

今日までランニング中止。

ランニングを始めて以来、最長の休止期間。

このまま走らなくなってしまうのか、秋の風が吹き始めたら再開するのか…

そんな自分に甘い期間には、やはり身に付くものがあり(贅肉です)。

心なしか、身体がだら~としてきたような。

そして体重も増加。

 

身体に刺激を与えねば!

ということで、ジム通い開始。

そして、ここは一念発起、パーソナルトレーナーにお世話になることにしました。

運動歴、自分の要望などを伝え、下半身中心に強化することに。

パーソナルトレーニングは、初フルマラソンに臨んだ時以来2回目。

目的もトレーナーも違いますが、今回の特徴はマシンが多いこと。

自己流の筋トレがいかにいい加減(マイペース)なものだったか、

いかに成果(筋肉をつける、引き締めるなど)の出ないものだったのかを

指導を受けて認識。

正しい姿勢、正しい負荷で、15回ワンセット。

で、たった20~30秒の休みをおいて再開。

1セット目はやる気満々、2セット目は「頑張ればいけるかも」

3セット目は「無理~勘弁して~」。

「長谷川さん、頑張りましょう!もう1セット!あと5回、4回、3回…はい、休憩!」

傍について励まされなければ、自分に甘い私は、2セット以上続けらない…

トレーナーの存在は偉大です。

「次回も頑張りましょう!」

「はい、頑張ります。」(傍に付いててねー)

トレーニング後、お尻に痛み(筋肉痛)を感じながら、プロテインを補給。

 

「何処に向かってるの?」と家人。

そりゃ~…

『寝たきりにならない元気な老後』に!です。

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2015.8.4 花火を見に

縁あって『おわせ港まつり』に行くことに。

尾鷲の夏の最大イベントである海上花火大会。

今回は場所取りがしてあり、眼の前で花火が見られるとのこと。

車で遠出をすることは、めったになくなった我が家。

基本、電車(新幹線含む)。

しかし今回、行先は『尾鷲』。

しかも、土曜日午後出て日帰りとなると、車を使うしかありません。

 

久しぶり~のドライブだから気分は浮きたちます。

もっとも、運転は家人の担当。

お気楽な同乗者です。

まめに休憩、サービスエリアでは地元の名産を何かしら食べて腹ごしらえ。

紀勢自動車道に入ると単線になり、安全運転励行者(家人)は煽られること数回。

3時間かけて到着しました。

 

午後8時過ぎ、いよいよ花火大会の始まりです。

当地の花火は、還暦花火から始まり、供養花火も打ち上げられました。

遺族の供養席もあり。

提供先の名前も呼ばれ。

昔見た長良川の花火大会ではそんなアナウンスがなかったような。

 

早打花火と仕掛け花火がほぼ交互に、

「ヒュー、バンバンバン、バリバリ、ザーザー」

「ヒュルルルルー、パンパン」

ウルトラマンの顔花火もあり、大輪の花もあり。

大きな歓声はなく、静かに見る花火大会。

3000発は、同日の岡崎の20000発や岐阜の30000発に比べると小規模ですが、

目の前で打ち上げられ、天から降り注ぐような迫力のある花火には大満足でした。

迷子になるほど混んでいない人混みを通り抜け、帰路に。

 

深夜1時近くに到着。

家人は久々の長距離運転でふらふら。

やっと、ビールで「お疲れさま~」

 

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2015.7.28 馬の目その2

愛読の『優駿』今月号をぱらぱらめくっていると、『馬の視覚について②』の講座が。

先週色覚異常についてのコラムを書いたばかり。

 

タイムリーに馬についても色覚の話。

哺乳類で豊かな色覚を持っているのは霊長類だけで、多くの哺乳動物は色弱なのだそう。

網膜には『杆体』と『錐体』というセンサーがあります。

明るさに非常に鋭敏に反応するのが『杆体細胞』で、色覚には関与していません。

色覚や細かいものを見たりする時に反応するのが『錐体細胞』です。

恐竜の時代より、哺乳類は夜行性になったのですが、その進化の過程で色覚は必要性の低いものとして退化されていったそう。

つまり、錐体細胞は貧弱になってしまったということ。

襲い、襲われる動物たちにとって、物の形をしっかり認識するために明暗を感じる能力が必要になりますが、色を感じる必要はさほど重要ではないということです。

その後の進化で霊長類は、新たな『錐体細胞』を獲得して精密な色覚を獲得したそうですが。

 

さて、『馬』も夜目がよく利くそう。

薄明薄暮では行動が活発になり、夜も平気で放牧地を走り回るそうです。

馬は『杆体細胞』が発達していることに加えて、人間の目にはないタペタム(輝板)という器官が存在するため。

タペタムは、網膜を透過してしまった光を反射し、光の増幅する働きが。

夜中に競馬をすれば、タペタムが反射して光る馬の目を見ることもできるし、馬も元気に走るのに…って、野生動物を題材にしたドキュメンタリーなら良いのですが…

競馬では、騎手が先行き見えず、レースになりませんね。

もちろん、観衆も楽しめません…

やはり競馬観戦は昼間じゃなくっちゃね。

 

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2015.7.21 色覚検査見直し

院長は5小中学校の校医(神の倉小・熊の前小・徳重小・神の倉中・扇台中)です。

学校保健委員会には毎回出席して、保護者の疑問質問に答える他、眼科関連のお話をします。

 

今回は色覚検査の改正のお話。

 

色覚検査といえば「迷路みたいな色をなぞったり、数字を答えるやつね」と、すぐに思い出せるのは、ちょっと古い人(院長も含めて)。

 

「差別化につながる」「色覚異常(色に対する感覚が正常とは違う)を知らない権利もある」などと議論され、平成15年度からは、学校での色覚検査は任意となりました。

 

色覚検査が任意になって以降、「子供がタオルの色の微妙な色分けが出来ないみたい」「クレヨンの色を良く間違える」などと、当院に相談に来られる保護者。

眼科では、色覚検査をし、結果を報告します。

さらに精密検査の必要な子には紹介を。

その場で生活指導ができる子には、自身の注意すべき点や代替の方法、学校生活を始め日常での対応策を話します。

 

色覚検査が必須項目から外された約10年の間に、色覚検査を受けなかったがゆえ、色覚異常と知らないまま、進学や就職で色覚の壁にぶつかる児童(家族も)が多くいることが明らかになりました。

色覚による進学・就職制限はかなり緩和されたものの、まだ一部残っています。

 

自身の異常(それは個性でもありますが)を早く知ることで、現実に進路選択に迫られることもありますが、代償能力を発達させ、無用のトラブルを避けることもできます。

 

生物では、遺伝のところで色覚異常の家系が出てきます。

しかし、色覚異常だけが遺伝疾患ではなく、現代の医学では、多種多様な遺伝性の病気が発見されています。

そして、誰でも多少の遺伝子異常を持っています。

 

もし、自分は?家族は?と思い当たる場合は、眼科を受診ください。

 

知らないために偏見を持ってしまうということ、医師になって実感しています。

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2015.7.14   省エネ

暑い日が続きますね。

 

こうクリニックでは、この夏エアコンを総替えしました。

エアコン清掃を頼んだところ、部品もなくなり、新しいものを検討したらどうかとの提案。

D社の天井据え付きのエアコンは、結構のお値段。

しかも、クリニック全部となると…と即決を渋る院長(私)。

しかしこの夏場、現役とはいえ長寿のエアコンが故障したら大変。

ん~。

「電力消費量、半分近くになりますよ」と嬉しい見積もりが。

今までの電気代は、何だったの?

総替え、総替え。

やるなら暑くなる前に、早く、早くと業者さんをせっついて工事完了。

院内、気持ち良い冷気を感じていただけると思います。

 

 

電化製品の電力消費量の減少はめまぐるしいもの。

にもかかわらず、最初に大きな設備投資をしただけで、以後うっかりしていました。

省エネ、省エネ。

来月の電気代ダウンの期待値大です。

 

車も燃費の良さは時代とともに進化し、我がアクア(T社)も燃費良の優等生です。

先月、浜名湖にドライブに行ったにも関わらず、まだ給油は不要、ガソリンたっぷりです。

こちらも省エネ、省エネ。

 

さて、人は?自分は?

 

基礎代謝量は年齢に比して多い私。

燃費は、我がアクア(T社)の比ではありませんが、スポーツ車(PやF)程ではなさそう。

思考は…行動は…年齢と共に、経験値が生かされ、先の読みや相手の出方をある程度予測、予想できるようになってきました。

すべてがショートカットとは言いませんが、省エネ?になってきているのは事実。

精神的にも、喜怒哀楽など感情の波の振れ幅が小さくなり、閾値が高くなってきたように思います。

子供の恋バナ(恋の話)などをちらっと聞くと、あちこちに無駄に(当人にとっては100%全力)エネルギーを発散させている若いパワーを感じます。

もっとも若者が省エネ志向では困りますが。

 

 

わくわくする夏も遠くになりにけり…

ですが、省エネは、電化製品や車だけにしておいて、時には大人もエンジン全開があってもいいですね。

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