2016.7.19 学校保健委員会
学校保健委員会の時期です。
校医は、学校検診・保健委員会(各校1~2回)・就学時検診・就学時委員会は最低限の任務です。
今年の学校保健委員会では、眼科医の立場からは、まず色覚検査のこと。
希望調査になっていますので、予想よりも希望者は少なかったのですが、自分の色覚の特性を知るためにも、来年度学校で、もしくは年中眼科で検査ができますので、関心を持ってください。
次に視力のお話。
視力検査は、A・B・C・Dで分けられます。
A(1.0以上)は、一番後ろの席からでも、黒板の文字はよく見えている
B(0.7~0.9)は、後ろの方でも黒板の文字は、ほとんど読めるが、眼科受診を勧める
C(0.3~0.6)は、後ろの方では黒板の文字は見えにくく、眼科受診が必要
D(0.2以下)は、前の方でも黒板の見え方は十分ではないので、すぐ眼科受診を
一般にBでは、近視の始まりのことが多くC・Dでは、それ以外に目の病気も隠れている可能性があります。
また、低学年では、遠視や弱視の可能性もあります。
受診のお勧め用紙をもらっても1~2年放置している家庭もありますが、速やかに受診をお勧めします。
眼の病気に関しては、主に、瞼や結膜(白目)の部分を中心に診ます。
これも急を要する病気の場合もあるので、用紙をもらったら、速やかな受診を勧めます。
ここまでが、検診の結果のコメントで、あとは、トピックスをいくつか話します。
院長は、眼科学校医でもあり、日本医師会認定スポーツ医でもあるので、その立場からもお話。
学校現場では、眼外傷の多くはスポーツによるもので、球技(野球・サッカー・バスケット・テニス・バドミントンなど)が圧倒的に多くなっています。
後遺障害となった怪我のうち、20%以上が目の怪我となっています。
一度起きると重症になりやすいということです。
スポーツ外傷の9割は、保護メガネ(スポーツメガネ)で防ぐことができると考えられています。
球技をするから、コンタクトレンズを教師や友人から勧められる場合がありますが安易に勧めるのはどうか…という眼科医からの見解です。
などなど、他にも保健委員会でお話に、教師や保護者の方は熱心に耳を傾けてくださいました。
子供の成長を見られる検診とともに、保健委員会も好きな活動です。
歩いて行ったので、校門で、役員らしきお母さんに「PTAの方ですか?」と尋ねられました。
まだ、小学生の子供を持つ母で行けますか~?