2020.4.7 ラーメンとノスタルジー(郷愁)
テレビで袋インスタントラーメンの特集をやっていました。
『どうしても食べたい』その気にさせる番組、恐るべし。
独身時代以来の購入。
選んだのは5種類。
まずは、一人のお昼ご飯に。
インスタントラーメンだけでは、何か栄養バランスが悪い気がして、ゆで卵と野菜を添えます。
『出前一丁』
最後にごまラー油を回しかけると、しょうゆとごまラー油の混ざった香りが、小学生の私(院長)を呼び起こします。
当時、土曜日は午前授業でした。
土曜のお昼は、仕事で不在の母に代わって祖母が用意してくれたのですが、『出前一丁(具は思い出せない)&ご飯』が定番。
『小学生・祖母・土曜日昼ご飯』と脳内を検索すれば『出前一丁』の懐かしい味と思い出です。
次に用意したのは、『チキンラーメン』
丼ぶりに熱湯を注いで3分。
まだ固まっている麺をほぐすと、麺にしみこんでいるスープがお湯と混ざっていきます。
『出前一丁』に比べ、やや塩辛くって、ジャンクフード的な味が、今度は別の私を呼び起こします。
まだ保育園か小学低学年の頃、剪定に来る庭師さんは、お昼になると、よく丼ぶりとお湯を祖母から借りていました。
丼の中には、ラーメン(持参と思われる)が入っており、祖母がお湯を入れて蓋をして渡します。
数分待ってから食べている様子が、とても美味しそうでしたが、家では絶対出ませんでした。
味を知らないまま、祖母が亡くなってずいぶん経ってから、ふと、チキンラーメンを思い出し、買ってみました。
期待ほどでなかった(個人的感想)…
今回も、やはり同様な感想。
やっぱり、鍋で調理する手間がいるインスタントラーメンの方が美味しく感じました。
カップラーメンを始めて食べた時の衝撃も思い出しました。
小学3年生の時、5,6人で担任のY先生(おそらく50代)のお宅に遊びに行った時のこと。
お昼になり、子供たちの前に並べられたのは、『カップヌードル』
先生は、紙のフタをめくると、やかんから熱湯を注ぎます。
『何だろう、何だろう?』鍋で作るインスタントラーメンしか知らない田舎の子供たちです。
カップ麺の前に鎮座。
タイマーが鳴ると『食べて良いですよ』
カップの中には出来立てのラーメンが。
しかも、初めて見る具が。
『すごい、すごい!』大興奮して食べた初カップラーメンの感激は、今も覚えています。
Y先生、お元気でしょうか。
別の日に、食卓に出したのは『サッポロ一番』シリーズ。
『珍しいね!どうしたの?』
スーパーの生麺のラーメン・ご当地ラーメンは作りますが、インスタントラーメンを食卓に出すのは初めて。
家人・子供たちは、一人の時や友達とインスタントラーメンは結構食べているはずですが。
ゆで卵・ニラ・ネギ・ニンジン・キノコ・豚肉などをトッピングして、一応手を加えます。
『味噌』『しょうゆ』『塩』
『小さい頃、どれ食べてた?』
『しょうゆ』
『うちも、しょうゆ味だけだった』
東海地方では、当時(しょうゆ1966年、味噌1968年、塩1971年発売)はまだ、しょうゆがスタンダードだったのかもしれません。
親世代がたまたま味に保守的だっただけかもしれませんが。
しょうゆは、ごく一般的な味。
味噌は、芳醇な香りとコク。
大学生の時、北海道で初めて現地の味噌ラーメンを食べて感激したことから、味噌も自分にとって馴染みが出たのでと思います。
塩は、白く洋風も思わせるコク。
別添のゴマをかけると更に風味が増します。
思い切ってバターを固まりで投入。
カロリーを気にせず更なるコクを楽しみます。
もちろんスープは全部飲み干さずに(オバサンは健康に気を付けます)。
何でもない、インスタントラーメンが、遥か彼方にあった記憶を呼び起こしてくれました。
ノスタルジーに浸るオバサン(院長)。
一袋98円のラーメンで、これだけ回想出来る幸せなオバサンです。