2015.04.07
2015.4.7 雨の桜
今年も扇川沿いの桜を堪能しました。
つぼみの三分咲きの頃から五分咲き、七分咲き、満開。
晴天の桜、曇天の桜。
歩いて、走って、自転車で。
その移ろいを時間と速さで感じることが出来ました。
ですが、雨降りの桜だけは、切ないものです。
もう20年以上前。医師国家試験を終え、会場玄関から門まで続く満開の桜並木に初めて気がついたのでした。
前日会場入りした時には、桜など目もくれず、試験のことで頭がいっぱいでした。
友人と傘をさしての帰り道。
終了直後の他大学の受験生の解答を確めあう会話を耳に挟み、二人とも少々落ち込み中。
事態は悪い方向へ…と仮定しての話へ。
「私、不合格だったら専業主婦になる。そして落ち着いたらまた勉強するかなー」彼女は翌週先輩と挙式。
クリスマスケーキにならないように(25歳を過ぎたら売れ残り)と結婚願望は強いものの、決まった相手もなく、「本当に落ちたらどうしよう。逃げ場があってうらやましいな」と雨に濡れ散り始めた桜の下を歩きながら、どうしようもなく切なくなりました。
あんなに心配していたのに、結果は二人とも余裕で合格。
彼女も私も専業主婦になることなく、今日まで、それなりに仕事と家庭の両立をしています。
家族の存在は有難いですが、結婚が逃げ場ではないことを、あの時の私に教えてやりたいものです。
未来に大きな希望と不安を抱いていたあの時の私に。
投稿日:2015年04月07日
カテゴリー:公センセの想い