2024.11.5 健康だから仕事が出来る
院長は、医師・歯科医師の任意団体の休業補償委員をしています。
気が付けばもう10年以上前から。
どのような経緯で引き受けたのかわかりませんが、必要があれば対応する(イレギュラー)仕事なので…と頼まれたのか…?
休業補償の掛け金を毎月掛口分支払い。
病気やけがで診療が出来なくなった時に、掛口数に応じて休業補償金が出ます。
対象の会員は、所定の書類を書いて、休業補償委員に送ります。
委員は、その会員と電話や面談をして、事実確認や不備の有無を確認、押印して事務局に送ります。
愛知県下・名古屋市下にも何人かの委員がいて、委員会業地周辺の会員からの要請がほとんどです。
相手の先生に連絡を取る時は少し勇気がいりますが、お見舞いの言葉と休業補償の確認をすると、何となく相手のこともわかり、まんざらでもない役だと思っています。
さて、今年からは、休業補償委員審査会にも出席の依頼が。
事務局に提出された休業補償金申請書類は、月ごとに事務局でまとめられます。
○○先生○○歳
病名
既往歴と現病歴
休業日数など
これらを休業補償委員たちが確認、疑義照会などして、委員長が決裁します。
その後、全国の総審査会に諮ります。
今までは、近隣の先生たちの病気やケガでの休業だけだったので、毎月仕事があるわけではありませんでした。
しかし、愛知県中となると…毎月毎月該当者はあります。
健康で仕事できることを意識する場でもあります。
65歳以上75歳(加入上限年齢頃)が圧倒的に多い。
脳疾患・心臓疾患・がん・整形疾患な・怪我など。
既往歴のある人もそうでない人も。
医者の不養生では片づけられません。
数年前、A先生から休業補償申請用紙が郵送で。
A先生の字で一筆箋が添付。
A先生は一回り上でしたが、年に何回か食事をする仲でした。
体調を崩され癌になったと聞いて以来、こちらからも連絡を控えていました。
仕事(休業委員)にかこつけて、電話しようっと。
翌日、携帯電話に電話すると…
『もしもし、A先生?長谷川です、ご無沙汰しています。』
『もしもし、長谷川先生ですよね?』
あれ?男性の声。
『Bです。息子の。母は、昨日亡くなりました。お世話になりました』
何てこと!
小康状態になって、休業補償申請じゃなかったの?
最後の字を見つめ放心の院長でした。
その後Bさんが、保証の手続き(休業・死亡)に来院。
Bさんのことは、高校生の頃から知っています。
『凛としてきれいなお母さんだったわね~』
『やつれた姿を家族以外に見せたくなかったようです』
亡きA先生を偲びます。
そして今でも時にA先生を思い出します。
まだまだ死を意識することは無い毎日。
それでも、来る老後(将来)のために、体を鍛え頭を鍛え…日々の感動感激を大事にして、と意識はするようになっています。
休業補償委員会が早めに終わったので、いつもは地下鉄を使う区間を歩いてみることに。
名古屋駅に向かう大きな道路を中に入ると小さな路地・路地・路地。
神社にお寺、民家。
そびえるビル群のふもとにこんな場所があるなんて!
ドンドン・ピーヒャラ、ピーヒャラとお囃子の音が聞こえてきます。
からくり人形の乗った山車があちらから、こちらからとやってきます。
塀に貼ってあるポスターには『名駅山車揃え・下町に続く200年の伝統』
郷愁を誘う意外な出会いに寿命が伸びそう。
階段を降りると、そこはいつもの都会の地下街。
束の間の異次元ワールド、今日の感動。
明日の仕事への糧。