2018.12.25 ナマハゲ無形文化遺産
『ナマハゲ』を含む『来訪神 仮面・仮装の神々』が、今年、無形文化遺産登録されました。
いずれも、仮面を被り仮装した『来訪神』が、家や集落を訪れ、怠け者を戒めたり幸福をもたらしたりする行事です。
その代表格である『ナマハゲ』行事に実際参加したのは、14年前のこと。
1日目(12月31日) 男鹿半島泊。ナマハゲ見学。
2日目 (1月1日) 津軽平野(津軽鉄道ストーブ列車・金木駅)
3日目 (1月2日) 奥入瀬渓流~十和田湖
12月31日のみが『ナマハゲ』伝統行事が行われる日です。
二度と見られないかもしれないチャンス!
そろそろ小1の長男も親の言うことを聞かなくなってきたし、丁度いいかも!?
ツアー客は20名弱。
我が家の5人を除いては、50代後半~70代夫婦。
参加のきっかけは、『お正月、誰も帰ってこないから珍しいツアーにでも』
16年たって、その気持ち、わかるように。
当日、男鹿半島は大吹雪。
ホテルで夕食を済ませると、バスで民家に移動します。
仏間の隣の部屋で我々一行は、お茶と漬物をいただきながら待機します。
息子たち(小1。年長。年少)は、何が起こるのかは知りません。
夫は、ビデオ撮影スタンバイです。
突然、どたどたと音がして、『うお~うお~』奇声が響きます。
『泣ぐ子はいねが~、怠け者はいねが~』と奇声をあげて、『ナマハゲ』が玄関から入ってきます。
晴れ着を着たその家の女の子は、泣き出してしまい、家主であるおじいさんに抱かれしがみつきます。
大人だから正体は知っているものの、大迫力。
息子たちは、恐怖に、母(私)だけでは足らず、他のお客さんの後ろに隠れようとします。
すると、隣室まで『ナマハゲ』が。
後ろに隠れていても、迫ってきて、連れて行こうとします。
『言うごと、聞がね子いねが~』
泣き叫ぶ声。
『いい子にします~』
家の主人が、お嬢さんを抱いたまま、
『子供たちはゆうこときぐ』
『さげっごやるからごめんしてくれ』と言葉を掛けると、『ナマハゲ』たちは、お酒を飲んで帰ります。
落ちていた藁は幸福のお守りとのこと。
その後、ホテルに戻ってロビーで待機していると、そこへも『ナマハゲ』たちが。
恐怖、再び。
誰彼構わず、大人(女性)の後ろに隠れようとする子供たち。
三男は、隠れ損ない、連れていかれ、コメ袋に入れられそうになるハプニングも。
解放され、知らないオバサンにすがり、よしよしされ、安堵している様子。
『ひでえ旅行だったよな、子供たちに怖い思いさせて』
ビデオを見て何時も文句を言う息子たち。
本気で怖がれたのは、純粋な子供だったからこそ。
親にとっては良い思い出です。