2016.10.25 素敵なおひとり様

知人のNさん来訪。
今年79歳。
北海道から、金沢、岐阜の私の実家、名古屋の我が家への日程。
母が仕事で知り合って40年来の付き合いのNさんは、私とも40年来の知り合い。

当時は、東京の洗練されたキャリアウーマン。
仕事もバリバリして、趣味のために外国まで行って…
東京から送られてくるクリスマスのチョコレートは、都会への憧れを強くさせました。

独身の頃には、遊びに行って泊めてもらい、親には出来ない話をし…
とうとう我が息子たちまで、単独で、遊びに行くようになり…と親子3代にわたる付き合い。
退職してからは、故郷の北海道で、自然生活。
時々2時間かけて札幌の街へ。

名古屋観光に、どこへ行こうか?名古屋城?熱田神宮?と考えていたら、『動物園』のリクエスト。
『オラウータンが見たい。あと、いればコンドルも』
名古屋が誇る東山動物園へ。
オラウータンもコンドルもバッチリ。
話題のゴリラのシャバーニやコアラにも感激。
日曜日なので家族連れとカップルばかりの中、杖を片手に、すたすた次へ次へ。

夕食は、ビールを片手に大盛り上がり。
PCや携帯を持たないにも関わらず、息子たちの若い世代の話題にもついていけるNさん。
『規則正しい生活リズム。社会との関わり。色んな決定も自分だけど、責任も自分』
が、おひとり様のコツのよう。

ちゃきちゃきして、好奇心旺盛で、素敵なNさんとの、有意義な再会でした。

結婚していても、いずれは誰も『おひとり様』になります。
『過大な依存は、やめよう…』と言ったら
『だったら、スマホくらい、自分で使いこなせよ。俺ら息子に頼らずに』
スマホが新しくなって、操作に苦慮している最中。
『そんなこと言わずにやってよ~』
あれあれ!?

カテゴリー:公センセの家族・恩師・友人など 公センセの日常の出来事

2016.10.18 苦手な音はいろいろあるけれど…

苦手な音はいろいろありますが、そのひとつが
『ウィーン、ウィーン、キーン、チャキーン』の音。

人が通る時には、一旦中止されますが、通り過ぎるとすぐさま再開。
サングラスをして走っているときはまだしも、眼鏡をはめていない時には目をつむりたくなります。

夏の間に、伸び放題に生えた草を刈る、草刈りの音。
時折、コンクリートに当たる金属音。

苦手になった音。

研修医の頃、担当になった紹介患者さん。
細隙灯顕微鏡で観察すると、水晶体にきれいな金属片が刺さっており、水晶体は濁ってきています。
『外傷性(けが由来の)白内障』
すぐ手術の準備となり、40代後半のOさんは、水晶体を取り除き人工レンズ挿入術が施行されました。

担当医(一番下の)としては、患者さんに状況を詳しく聞きます。
『草刈り機で作業中、痛っ!て感じたけど、そのまま作業を続けたんだわ。
でも、念のため、眼科に行ったら、すぐ大学病院に行くように言われてびっくり』
回転している刃先が、コンクリートや石に接触したはずみで欠け、その破片がすごいスピードで目に飛入したと思われます。
角膜(目の表面)だと、もう少し、ゴロゴロの自覚症状が強いのでしょうが、かえってスピードはあったために、自覚症状に乏しかったのでしょう。

一方、角膜の鉄片は、サンダーなど研磨作業中に入りやすいです。
仕事柄、男性が多いのですが、こちらも意外に、入ってすぐ来院される患者さんは少ないように思います。
そのため、鉄片の周囲が錆びていることもよくあります。
水晶体に入ると、外来では手術はできませんが、角膜の場合は外来で手術します。
特別な針やドリルで、鉄片および錆びを取り除きます。
いかにきれいに取り除くか、取り除かないといけないかを研修医の時に学びます。
角膜異物の患者さんは、保護メガネをしていなかった場合が多く、はめていたら防げたのに~と、毎回思いながら除去しています。

『目に針を入れる』と聞くと、怖そうですが、角膜は薄いようで厚みはあり、顕微鏡下では、鉄片の入っている層まで針を進めます。
今でこそ、治療上、角膜に針を刺すことは何でもない私です。
しかし、子供の頃読んだ、谷崎潤一郎の『春琴抄』で佐助が目を突いて失明する場面が強烈すぎて、目自体が怖かったのは事実。
それなのに眼科医を選んでしまいました。

『保護眼鏡かけとらんかったのが悪いけど、草刈り機、もう使うのやめるわ~』
と言って、0さん無事退院。

続けて入院したS君も同様の怪我。
Oさん、S君と貴重な症例で、勉強させていただいた研修医。

学んだことは、病気だけでなく…
『草刈り機は恐い』ということ。

草刈り機の音を聞くだけで、Oさん・S君の目をいまだに思い出します。

そして…苦手な音からは、逃げるが勝ち。

カテゴリー:クリニックに関すること 公センセの日常の出来事 眼に関すること

2016.10.11 目を引いた目

ウィンドウディスプレイが素敵で、ふらっと立ち寄った雑貨屋さん。
かわいいハンカチや洒落たアクセサリー、シックな器など、女子なら憧れてしまう品々をあれこれ品定め。
どんどん奥へ進むと、ガラスのショーケースが。
ブローチやネックレスなどアクセサリーの並ぶ中、
『なんで、こんなところに!』と、目を引いたのは、目、目、目。
正確に言えば『義眼』です。

『義眼』とは、ケガや病気などで、眼球摘出(眼球をそのままの形で取る)や内容除去(眼球の中身だけ取る)を行った眼に対して使用される『人工の眼』のことです。

患者さんの片眼の形状・整容に合うように、カスタムメイドで作成されます。
そのため、パッと見ただけでは、義眼なのかわからないことがほとんどです。
通常は自分で、はめ外しをし、洗浄などのケアをしながら使います。
高齢などで、自分で管理できなくなった場合は、眼科医など医療者が洗浄したり装脱着を手伝います。

もう一つの『義眼』は、アイバンク登録者が角膜提供をした後に使用されます。
エンゼルケア(死後処理)の一環として用いられます。

駆け出しの頃、眼球摘出は、研修医の担当でした。
アイバンク登録者様が亡くなった連絡を受けると、研修医は一人で故人宅に伺います。
自分の番が来ると、ドキドキしながら直行したものです。
人気のない部屋で眼球摘出を行い、もう片眼を見て、整容的に合う義眼を義眼セットから選び装用します。
眼球は保存瓶に入れ、大学病院に持ち帰る頃には、角膜移植を受ける患者さんが入院の準備をしています。

『すみません、あの~これって義眼ですよね~』
『そうですよ。
長野の骨董屋さんから入ってきたものです。
ガラス製でドイツのものです。
珍しいですよ。
もちろん未使用のものです』

義眼の歴史は古いようですが、特に19世紀ドイツで研究がすすめられたようです。
その後、アメリカや日本でも研究が進められたそうですが、ガラス製が中心でした。

現在は、日本の医療用義眼はアクリル樹脂で、生体に馴染みがよく、体に害を及ぼすことはありません。

『買われる方、あるんですか?』
『結構お好きな方いらっしゃいますよ。並べて飾ってみたり。』
『!?!』
『こうやって並んでいると綺麗ですよね~』
『!?!』
『ちなみに1つおいくらなんですか?』
『25000円です』
『!!!』

何にでも価値は付くのに驚き。

それにしても…
6個が3列。
目を引く18個の目が、こちらを見ています。

見ているのは私
見られているのも私…

カテゴリー:公センセの日常の出来事 眼に関すること

2016.10.4 まさかの

『老後まで、長く続けられたらいいな』と始めたゴルフ。
小さい頃から、運動音痴。
特に『球』と名がつくスポーツには、ひどい苦手意識があるにもかかわらず。

それでも、誉め上手のコーチと、家族の話題に参加できるようになったおかげで、何とかギブアップせずに継続。

そんな亀以下の上達具合なのですが、昨年から、緑区医師会のゴルフ同好会に入ることに。
私だけオフィシャルハンディキャップがないので、与えられた同好会ハンディキャップ(HDCP)は36。
他のメンバーは、もちろんオフィシャルHDCPを持ち、それを元に同好会独自のHDCPもあるようです。
シングルから10代前半。
自分のスコアはHCを差し引いても、足元に及ばず…といった具合。

しかし『参加することに意義がある』と、割り切った姿勢で参加することに。
また、コンペに合わせて、ウエアを新調するという女子の楽しみも。
誰もそのことに触れてくださいませんが(自己満足のみ)。

さて今回のコンぺは、伊勢志摩のゴルフ場で。
同好会始まって以来の、最少人数での開催とのこと。

第1ホールは、いつも見られている意識(自意識過剰?)が強すぎ、ただでさえ成功率の低いドライバーが、やはり…という方向に飛んでいきます。
気を取り直し、自分のゴルフを楽しもう!のモットーで、素早く走る。

キャディーさんに『初心者ですのでよろしく』と頭を垂れ、アドバイスを求め…
緊張緩和剤として投入された同じパーティの家人に和まされ…
茶店の、高カフェインエナジードリンクで精をつけ…

ハーフ終了してスコアを計算。
自分なりには、意外といい。

後半は本日初パー(取れることの方が少ない)。
自分にしては『やったね!』

さて、こじんまりとした結果発表会。
トータルスコア(GROSS)からHDCPをひいたスコア(NET)で決まります。

『優勝は長谷川公先生』
まさかの優勝!
HDCPの少ないメンバーを差し置き、ラッキーな結果となりました。
少ない参加者が幸いした?
経験も実力も確かなメンバーから拍手。
感謝と同時に、恐縮すること然り。

またここでラウンドできるように、『練習頑張ろう!』
当然ながら、ゴルフ好き度がアップしたコンペでした。

『豊かな老後』計画は続く…

カテゴリー:公センセの日常の出来事
  • カテゴリー

  • 最近のエントリー

  • カレンダー

    2016年10月
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    31  
  • アーカイブ

  • タグ

先頭に戻る