2015.6.30 馬の目

小説『優駿』(宮本輝著)が好きで、時々読み返します。

大吟醸『優駿』が好きで、時々嗜みます。

雑誌『優駿』(JRA・日本中央競馬会発行)が好きで、時々パラパラとめくります。

読み物もたくさんありますが、何より競走馬の写真がきれいで、見入ってしまいます。

 

『UMAJOうまじょ』(競馬が好きな女子)の端くれかも。

 

さて、パラパラと今月号をめくって目に飛び込んできたのが『馬の視覚について』

 

視覚を遮られると、馬は見えないものは存在しないものと認識するそうです。

ちなみに、人間は視覚を遮られると不安になることが多いです。

怖くて目を閉じたりすることもありますが。

 

馬の眼球の奥行き(眼軸長)は40ミリほどだそう。

身体の大きさ、目の大きさから考えると納得。

ちなみに、人間の成人の眼軸長は24ミリ前後で、眼軸長が長いほど近視化します。

 

馬の視野の広さは、350度ほど。

視野を広くし敵の存在を出来るだけ察知するために、顔の両側に目があります。

ちなみに、人間の視野は左右で180度ほどです。

耳側に90~100度、鼻側に60度。

目は当然顔の真ん中。

 

馬の視覚のもっとも鋭敏な部分は網膜の辺縁部にあるそう。

視界の端にあるもの、端を動くものに敏感なのも、危険を察知するため。

ちなみに、人間の視覚のもっとも鋭敏な部分は網膜の中心・黄斑(おうはん)という所にあります。

この部分に変化が起こると視力は急激に低下。

近年、失明原因で多い加齢性黄斑変性症は、代表的な病気です。

 

ゲート入りを嫌がる馬が目隠しされると、簡単にゲートに入るのも納得。

「馬の後ろを横切るな」と言われる理由も納得。

 

眼科医として人間の目に関しては精通しているものの、馬の目については素人。

『眼科医』としても『UMAJO』としても、興味深く、ためになった記事でした。

 

本物の馬に会いに行きたいな~

 

 

 

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2015.6.24 裸のつきあい

梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばそうと温泉へ。

『こうクリニック』一行(私・院長とスタッフ)が向かったのは、浜名湖舘山寺。

名古屋を出たときから気分は高揚。

 

ホテルに到着するやいなや温泉に直行。

真っ白なシルク風呂(超音波入り)から始まり、源泉の鉄っぽい色のお風呂や露天風呂etc 。

お風呂は2か所で11種類。

こちらのお風呂に入ってはガールズトーク(おしゃべり)に花を咲かせ、あちらのお風呂に移動してはまた話の続きを。

仕事の話はさておき、思いつくまま、話題は出てくる出てくる!

裸のつきあいに親密度も高まります。

浸かって熱くなれば、露天で半身浴。

 
気がつくと1時間近く経過。

そろそろランチの時間です。

浴衣に着替え館内を移動。

ふだん、これほど長い時間を入浴に費やしたことのない院長は湯あたり気味。

慌ててウーロン茶を飲み干し、生還。

ランチはブッフェ式なので、これまた気合が入ります。

一巡してワイワイ話し、第2陣へ。

さらにデザートブッフェへと続きます。

ガールズトークも続く続く…

気がつくと2時間超。

お腹一杯になりすぎ、最後のもうひと風呂は中止に。

 

代わりに気になっていたスキンフィッシュを体験することにしました。

足を水に浸けると、ひとの角質を好んで食べる小さい魚が寄ってきます。

スタッフ全員で入ったら迫力に驚いたのか、近寄るどころか逃げて行ってしまいました。

少人数に分かれて体験。

超音波のような、くすぐったい快感。

 

温泉・食事・浴衣に「帰りたくなーい。泊まっていきたーい」

つるつる美人に変身して、身も心もリフレッシュした『こうクリニック』のメンバー。

明日からの診療に気合が入ります。

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2015.6.16 触れる博物館

盲人文化センターの勉強会で知った『触れる博物館』に行ってきました。

「触れる博物館」は造語で、正しくは『南山大学人類学博物館』

南山大学の地下1階にあります。

2013年リニューアルというだけあって、とても新しい館内です。

 

 

今まで行った他の博物館と決定的に違うのは、展示室の資料を自由に触ることができること。

「Dont’ touch!(触らないで!)」ではなく、「Please  touch(触ってください」)の表示が。

そして、展示品にはそれぞれに点字のタグが付いています。

 

 

縄文土器や弥生土器など、レプリカではなく本物を触ったり、持ち上げたりすることは他では出来ません。

触ってみることで、視覚だけからよりも、より精度を上げて情報を得ることが出来ます。

視覚と言う手段がない視覚障害者の人たちは、私たち以上に手の触覚を張りめぐらせて物の形だけだなく、物のイメージを推測するのでしょう。

 

 

考古資料の他に、ニューギニアなどの南の島や東南アジアの民族の生活がわかる民族誌資料もあります。

ちょうど、学生さん達が実習中だったので、図々しいおばさん(私のこと)は、?と思える展示品について質問を。

「これはですねー…」と即答してくれる女子学生もいれば、「えっとー、ちょっと待ってくださいね」とヘルプを求める男子学生も。

そんなやり取りを楽しむなんて、やはり「おばさん」と自覚した次第。

 

 

“全ての人の好奇心のための博物館 Univaersal Museum”が合言葉。

小さい博物館ですので、思い立ったらいつでも見学に行けます。

触れるからゆえ、時計と指輪は外しての来館になります。

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2015.6.9 マチュピチュを見に

前回JR主催さわやかウオーキングを堪能し、今回は日曜日を空けて(空いた日曜日ではなく)再び参加。

この日は3コースあったのですが、『天空の苗木城址と六斎市を巡る』中津川発着の健脚コースを選びました。

 

中央線は何年か前に多治見の学会に行くのに乗った以来。

多治見より先は行ったことがありません。

もうそれだけで旅の気分。

それにしても中津川は遠い。

歩くためにこんな遠くまで誰が?と心配するには及ばず、駅改札はすごい人。

自分も含め約8割はおひとりさまのようです。同志、同志。

 

今回は坂道が多く、上ったり下ったり。

旧北恵那鉄道鉄橋跡を眺めながら木曽川を渡ります。

そのうち、四十八曲がり道が。

ここは、山道。

ウオーキングどころではなくトレッキング(山歩き)。

四十路でさえ結構きついのに、年長さん(50代以上)も頑張って上ります。

もう汗だくです。

登頂先は高森山の苗木城址。

天然の巨岩と人工的な石垣で作られた城郭です。

天守閣部分の展望台から見ると、まるで『岐阜のマチュピチュ』(実際のペルーのマチュピチュへは行ったことがないのですが)。

真正面に恵那山と木曽川の雄大な眺めを楽しみ、しばし休憩。

ここから中津川駅目指して再び歩くわけですが、小山を上ったり下ったりして遠回りをするので8.5キロ(全行程は12キロ)。長ーい。

中山道中津川六斎市の会場(五平餅など特産品が売っている)までたどりつくと、駅はすぐそこ、ゴールです。

 

さわやかを通り越し、熱い(暑い)ウオーキングでした。

 

名古屋に戻り「ご苦労さん会」と称し、ほおばったケーキの美味しいこと。

歩いた分のカロリーはチャラになってしまいましたが。

 

自宅から出発して帰ってくるまでの距離は14.32キロ。歩数は22536歩。階数は67階(JRツインタワーより高い!)。

 

JR東海さわやかウオーキングの企画担当さんの狙いにハマっています。

 

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2015.6.2 目の見えない人は…

「目の見えない人は世界をどう見ているか」(伊藤亜紗著)を読みました。

「全盲の僕が弁護士になった理由」のように著者自身が視覚障害者である本ではなく、晴眼者の著者が、視覚障害者4人を通して、視覚障害者のもののとらえ方を考察していくというもの。

見える人が目をつぶることと、そもそも見えないこととはどう違うのか。

4本脚の椅子から1本引くと椅子は傾いてしまうけれども、脚の配置を換えれば3本脚で立っている椅子もある例えを出し、脚が1本ないという「欠如」ではなく、3本が作る「全体」を感じることだと述べています。

「障害者とは、健常者の使っているものを使わず、健常者が使っていない者を使っている人」だと。

さらに興味深い例が挙げられています。

空間認識についてです。

「富士山」と聞いたら、どんな富士山が浮かび上がるか?

きっと、ほとんどの人が新幹線から見るような、銭湯で見るような「末広がりの八の字」をイメージするでしょうが、視覚障害者の話によれば、飛行機から眺めるような「上が欠けた三角形」としてイメージしているそうです。

見える人にとって平面的にとらえているものが、視覚障害者にとっては立体的にとらえられているのです。

他に、月のイメージ。大阪万博会場の太陽の塔の顔の数など。

 

空間認識だけでなく、感覚・運動・言葉についても、健常者との違いが述べてあります。

 

見える人と見えない人のあいだに差異はあっても優劣はないはずですが、現実には見えない人はどうやって見える人と同じように生活していくことが出来るかということが福祉的な関心です。

見えないから困っていることばかりではなく、見えないからこその認識、感覚があることを知ると「そっちの見える世界も面白いねぇ!」ということになるのでしょう。

 

晴眼者の常識(しかも、それは偏見かもしれない)とは違う「見えない人の世界」を少しは知り、考えることのできるお勧めの本です。

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