2019.4.23 日本眼科学会総会のあとの暗闇

日本眼科学会総会に参加してきました。

今回も、頭をフルに回転させ、新しい知見を得てきました。

患者さんに還元できるよう、折々にアウトプットしていきます。

 

さて、今回、初!学会スポーツ企画に参加してきました。

『アイするスポーツプロジェクト』と題した『ゴールボール』の体験会。

 

学会終了後、ワンピースから、スポーツウエア・運動靴に着替えて…結構本格的です(その分、荷物がふえました)。

 

さて『ゴールボール』とは…

視覚障碍者のために考案されたスポーツです。

選手は視力の程度に関わらず、アイシェード(完全遮光のスキーゴーグルみたいなもの)をつけて、3人1チームでプレイします。

コートの大きさは、バレーボールと同じ。

両端にサッカーゴールのような、ゴールがあります。

鈴の入ったボール(バスケットボールの大きさ、重さ1.25㎏)を転がし、ゴールに入れて点を競います。

守備は、ボールをゴールに入れられないよう阻止します。

 

さて、当日集まったのは男女約60人。

眼科医24人、その他医療従事者、視覚に関わる法人の人たち。

 

まずは、ルールを聞きます。

携帯など、音の出るものは電源を切っておかねばなりません。

おしゃべりも禁止です。

 

続いて、実際のプレイを見ます。

お手本を見せてくれる選手の人たちは、もちろん視覚障碍者です。

見えないとは思えないほど、俊敏な動きと、正確な攻撃と守備。

『本当に見えてないの?』と疑うくらいです。

それでも、コートのラインテープ(テープの下にタコ糸くらいの紐が敷いてある)の凹凸を足で確認している様子、ゴールの上の部分を手すりのように触って自分の位置へ戻る様子を見ると、『やはり見えてないんだ』と思いました。

静かな空間で、聞こえるのはボールの鈴の音だけ。

ゲームの間は沈黙の世界です。

 

さて、体験会始まりです。

まずは、肘にサポーターを付けます。

それから、腰を低くし、音が聞こえてきたら、瞬時に肘をついて横になる練習です。

これを何回か。

イメージ(院長勝手な)としては、テレビを寝転がって見る姿勢ですが、支えの肘を伸ばして、頭は下向きに、もう片方の手は頭の上に。

来たボールを、身体全体で受け止めないといけません。

首から下は、前向き。

顔は、ボールが当たると危ないので下を向いて、腕は頭の上下で伸ばします。

足で防御、体幹で防御、手で防御、といった感じです。

次にボールを投げる練習です。

意外に重い。

ただ、転がせばいいのだから…とはいうものの、選手のデモのように真っすぐスピード感ある投球は出来ません。

 

寄せ集め即席チームAからJで対戦が始まります。

院長は、Iチーム。

なぜか、ギャラリー席が設けられており、学会帰りの医師たちが観客に。

『恥ずかし~』

 

いよいよ、コートに。

アイシェードをつけると、暗闇の世界です。

合図と鈴音でボールが投げられたのがわかります。

ボールがこちらに向かっているのはわかるものの、それがどのような方向かは全く想像できません。

とりあえず、ポーズを作るものの、ボールが来たら壁になっていた(結果)くらいお粗末。

身体が自由に動きません、というか、見えないからどの程度動かしていいのか躊躇してしまいます。

隣の選手からボールを受け取るのも、ボールが眼前どのくらいなのか見当がつかず、ボールをポンポン(鈴が鳴る)されても取りに行けないもどかしさ。

沢山の人に囲まれていながら、遮断されている自分。

ハーフまでの5分がすごく長かったです(実際の試合はハーフ12分)。

 

障碍者スポーツは、他にもいろいろあります。

日本医師会認定スポーツ医の院長にとっても、貴重な体験になりました。

 

東京五輪ももうすぐ。

ゴールボールをはじめ、パラリンピックにもぜひ、興味を持ってください!

日本ゴールボール協会のサイトはこちら

 

カテゴリー:公センセの想い 眼に関すること

2019.4.16 涙ぽろぽろ

この1週間ほど、毎日涙を流しています。

 

数か月前に、産地直送で箱買いした玉ねぎ。

家族の人数は減っているのに、日持ちする野菜だし…と、北側のベランダに、10個単位で網に入れて吊るしておきました。

実家の田舎では、玉ねぎは、収穫したら、数個ずつ束ねて軒先にぶら下げてあるのが日常風景。

今でも、名古屋で、玉ねぎの吊るされている家を見ると、ほっとします。

網で良いだろうと思っていたら、少しずつ、芽が出る玉ねぎが増え、腐りかけたものまで…

むざむざ捨ててしまうのは忍びない…と、全ての玉ねぎを、キッチンに持ってきて、点検。

食べられる玉ねぎは、全量迅速消費することにしたのでした。

 

そもそも、玉ねぎは常温で数か月保存できるのですが、湿気が高いと腐敗の原因になったり、芽が出て風味の低下につながるようです。

日陰で吊るしたのは、悪くはなかったのですが、まとめて網袋に入れたのが間違いだったよう。

無知さを反省。

 

さて、大量の玉ねぎを消費するには、自身のレシピだけでは難しい…

クックパッドのサイトを開いて、片っ端から作る気力もなし。

そんな時、いつものように本屋さんをうろうろ。

目に留まったのが『たまねぎさえあれば!』のフレーズ。

NHK出版『今日の料理ビギナーズ4月号』でした。

『ビギナーズ』というだけあって、シンプルな材料・作り方ですが料理満載。

初購入。

 

というわけで、毎日玉ねぎです。

生の玉ねぎに包丁を入れると、硫化アリルという物質が発生します。

硫化アリルは、辛味や独特のにおいの成分で、ビタミンB1の吸収を良くします。

体内にとっては、良い物質ですが、目には刺激が強すぎます。

『目の表面に留まらせてはいけない、直ちに涙で目の表面を洗い流せ!』と、脳から指令がでます。

これは『反射性』の涙といって、普段、無意識に出て目の表面を潤わせている涙と成分が違います。

圧倒的に、水分量が多く、免疫系の成分はほとんど含まれていません。

目に何か入ったときなどに、出る涙も同様です。

 

ビギナーズと言えども、種々の料理法や保存調味料が載っています。

本を見ながら作るのって新鮮。

忙しい時は、付箋を付けて、夫にお任せしておくと、その通りに料理が出来ているので、時短になります(感謝)。

 

‘最高ランクの味わい‘とあるドレッシング『絶品たまドレ』

たまには、手作りも良いものです。

 

玉ねぎ50グラム(4分の1個)

サラダ油2分の1カップ

酢4分の1カップ

練りからし小さじ2

はちみつ小さじ1

ウスターソース・醤油各小さじ2分の1

玉ねぎをすりおろして、順番に材料を加えて混ぜていきます。

院長はフードプロセッサーで一気に攪拌します。

作りたては、辛味が強いですが、2~3日するとマイルドになります。

大人向きの味です。

 

今日も玉ねぎメニューが登場する我が家の食卓です。

その前に、涙ぽろぽろ…です。

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2019.3.19 リッドハイジーン

花粉症でマスク装用の院長ですが、春らしくアイシャドーを新調しました(誰も気づかないけど)。

 

さて…『目の縁のただれ・腫れ・かゆみ・ゴロゴロ感・まつ毛が抜ける』などの訴えで受診される患者さん、多いです。

診察すると、まぶたやまつ毛の周りが汚れている場合が、多々あります。

ホコリやめやに、落とし残したアイメイクなど。

そして、まつ毛の周りには、汚れだけでなく、『まつ毛ダニ』(正式名称はDemodex)が寄生していることも。

ダニが繁殖すると、繰り返す眼の炎症・不快感・ものもらい・まつ毛の抜けなどの要因になります。

また、まつ毛の生え際すぐ内側には、『マイボーム腺』という脂腺があります。

涙の安定性を保つ(涙の蒸発を防ぐ)のに有用な脂を出します。

マイボーム腺が、ホコリやアイメイク(マスカラやアイラインなど)などで詰まると、ドライアイや、ものもらい・不快感の原因になります。

それぞれの症状・所見に応じて薬を処方します。

 

加えて『リッドハイジーン』の指導を。

英語だと…?ですが、日本語表記だと『眼瞼清拭』

まぶた・まつ毛周りをきれいにすることです。

化粧落としの際は、クレンジングをしっかりと。

洗顔は、瞼の際まで意識して。

最近のお勧めは『アイシャンプー』(当院で取扱いあり)です。

目元専用の汚れ落としで、泡立ちがなく、石鹸のようにしみたりしません。

手でなでるようにして、拭き取る(洗浄も可)だけです。

 

往診の依頼で多いのが、長引くめやに。

すでに、抗生物質点眼が処方されていることもあります。

同一の抗生物質の使用が長いと、耐性菌が出てくることもあるので、場合によっては、めやにの培養(眼脂培養)をします。

どんな細菌による感染かわかると、どのグループの抗生物質が有効かがはっきりします。

めやにだけでなく、まぶた・まつ毛周りの汚れを伴うことはよくあります。

併せて、介助者に指導するのが、アイシャンプーによる『リッドハイジーン』

往診の患者さんは、自分で洗顔や眼瞼清拭を出来ない方が大多数です。

手でなでるようにして、拭き取るだけなので、介助者にも負担になりません。

 

毎日洗顔をすることは習慣になっていても、まぶた・まつ毛周りを意識して、清潔にすることには、意外と気にしていないかもしれません。

目元のチェックもしてみましょう。

特に『アイメイク・付けまつげ・エクステ年代』と『中高年』には、アイシャンプーによる『リッドハイジーン』をお勧めします。

院長は両方(アイメイク&中年)に該当するので、気を付けています。

 

 

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2019.3.12 花粉症ゴホゴホ

スギ花粉飛散が、予想以上に多い今春です。

 

飛散開始前なら、アレルギー反応を起こさないように、もし起こっても最小限で済むように予防策としての点眼薬を処方します。

しかし、飛散開始後、これだけ飛散数が多くなると、即効性のある点眼薬になります。

それでも、効果がない時は、ステロイド点眼薬も使います。

ステロイドは、消炎効果はありますが、眼科医の管理下で使用しないと、眼圧が正常値を大きく超えて緑内障になることもあります。

他科で処方される場合もありますが、眼圧を測定せず、使用するのは危険です。

 

花粉症の院長も、今年は、当たり年になってしまいました。

40歳過ぎて、遅咲き?で花粉症を発症した年の苦しさが忘れられず、前もっての投薬をしていたにも関わらず…です。

 

一般に花粉症は、眼・鼻に来ることが多いのですが、院長は、今年、何と気管支に来てしまったのでした。

例年、眼のかゆみはそれほどでもなく、くしゃみ・鼻水が多いタイプの院長。

なぜか、今年は、咳で悩むことに。

出始めると連続して咳込み、夜中でも突然ゴホゴホ。

風邪ではなく、アレルギーによる咳です。

 

スギ花粉(30μ前後)の表面にあるオービクルという微粒子(数μ)が、気管支に入り、アレルギー反応を起こすと考えられています。

また、花粉症による鼻水がのどに流れ、のどや気管支を刺激するのも原因の一つです。

いずれにしろ、気管支の粘膜で炎症が起きている状態です。

 

内服を増強するも、ついに吸入薬も追加することに。

診療中は、マスクを着用。

 

天気の良い日が恨めしい毎日。

洗濯物は、乾燥機で。

部屋には空気清浄機を。

ゴルフコンペも急きょキャンセル。

アウトドア活動は原則自粛。

 

何とか落ち着いているのに、また、花粉にやられるのが怖くて、珍しくインドアの日々です。

 

医療とセルフケアを組み合わせて、このつらい季節を乗り切りたいものです。

 

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2019.2.19 運動と緑内障

眼科雑誌を読んでいると、難解な論文も多くありますが、今回はとっつきやすいタイトルを見つけました。

 

『身体活動量と緑内障の進行速度が関係している』

 

巷の健康本なら、『運動で緑内障は治る!』などと、過激なタイトルで発売されそうです。

しかし、これは、眼科医愛読の由緒正しい眼科雑誌『日本の眼科』

信ぴょう性のない過激な表現は、誰も口にしません(書きません)。

 

海外の数々の論文が引用され、上記の結論が見出しとなった、非常に信頼性のある(医学雑誌なので当然ですが)ダイジェスト版でした。

 

いくつかを紹介すると…

1:健常人において、最大心拍数の70%55%40%のランニング15分後の眼圧は、ランニング前の眼圧から、最大心拍数70%が一番眼圧が下がり、40%でもわずかに低下した。

運動強度と眼圧下降には関連がある。

2:緑内障患者24名を対象に、1週間に30分以上の運動を習慣化しているか否かで、運動を習慣化しているグループは、過去3年間の視野進行が少なかった。

3:60~80代の緑内障患者141名において、1日1000歩歩数が増加するごとに、視野障害の進行速度は緩やかになった。

他にも、マウスで、60分の水泳ぎで、網膜の神経細胞死が抑制された論文もあります。

 

現時点で、視野障害の改善は難しいですが、運動は視野進行の抑制効果はあるようです。

 

緑内障の治療は、まずは眼圧を下げること。

点眼薬を、きちんと点すことが一番です。

1日1回の目薬でも1か月で使い切る、おおよその目安です。

緑内障は、進行する病気です。

良くなることは難しいですが、視野や眼圧に変わりないなら効いている(落ち着いている)証拠です。

 

病気については、巷で色々な情報が溢れています。

信ぴょう性のある出処かどうか?

『自分に一番合うのは何か?』は、目の前の主治医が一番あなたを知ってアドバイスできる立場にいます。

院長もお役に立てるよう、最新知識を脳内に上書き保存すべく、勉強・勉強。

 

 

 

 

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2019.2.12 駅で落ちない噺

『駅で落ちない噺』からの障害理解と称した市民講演会(名古屋市・名古屋市障害者差別センター主催)に参加してきました。

 

演者は、上方落語協会会員の『桂福点(かつらふくてん)』さん。

先天性緑内障のため弱視。

手術をするものの、中学生の頃には全盲に。

大学を経て、落語家に。

また、音楽療法士としても活躍。

NHK Eテレ『バリバラ』にも出演。

といったプロフィール。

 

落語の前にトークが始まります。

受付で渡されたビニール袋を目の前にして、見るように言われます。

ビニールで、少々視界が悪くなります。

二つに折って、目の前に置いてまた見る。

さっきより、もっとかすんで見えます。

『更に四つに折って前に置いて見てみて~』

『八つ折にして見てみて~』

体験する私達聴衆。

八つ折では、明るさだけで、あとはぼんやり。

『これが、だんだん見えなくなるってことです。色々、程度はありますが』と福点さん。

当院には、眼科用に緑内障視野欠損などのモデル視野体験ツールはありますが、一般の人に、見えなくなっていくことを体験してもらうには、簡便でインパクトのある方法だと納得しました。

 

視覚障碍者の移動手段としては、白杖・盲導犬・ガイドヘルパーがあります。

白杖は、自分だけで行動する分、危険も多いのだそうです。

触覚・嗅覚・聴覚などをフルに使って、行動するものの、不意によそ見(スマホ)の人がぶつかってきたり、路面の点字ブロック部分に物が置かれていたり、途切れたりすると、危険度がかなり高まります。

ホームからの転落は、酔客が一番多いそうですが、視覚障碍者の転落事故はよく話題になります。

『駅で落ちない噺』も、盲学校の後輩が、転落事故の当事者になったことで、後輩を取り巻いていた環境・落下の現状など掘り下げて検証。

ユーモアも入った創作落語になっておりました。

 

名古屋市地下鉄は、ホーム柵があります。

ホーム柵がないと、白杖で、間違って車両間の接続部分を探ってしまい落下することもあるそうです。

気分が悪くなって落下ということも避けられます。

障害のある人、無い人にとっても安全のための予防策として、とても評価できると思います。

 

点字ブロックも階段から降りてきて、一番近くの車両に乗り込めるよう誘導されています。

また、線路に近づくにつれて、点字ブロックの大きさ・形が変わっていきます。

遅まきながら、気づく院長です。

 

先日『ヘレンケラー』の伝記を久しぶりに再読したところ。

ヘレンケラーの時代よりはずっと障碍理解も浸透しているものの、まだまだかもしれません。

 

『こんな夜更けにバナナかよ』映画もいいですが、原作(ノンフィクション)は、また考えさせられる本です。

 

院長も微力ながらお手伝いが出来るように、出来ること(まずは医療)頑張ります。

 

 

 

 

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2019.2.5 そろそろ花粉症

今年の花粉(スギ+ヒノキ)飛散予想は、東海地方では例年比やや多(110%)です。

2月中旬からはスギ花粉の飛散が始まります。

花粉症の対策開始です。

 

スギ花粉症の院長は、2月に入り点眼・内服を開始しました。

 

最近は、医療的な『メディカルケア』だけではなく、患者さん自身も『セルフケア』をしましょう!という動きが。

 

代表的なアレルギー性結膜炎・鼻炎の原因は、スギ・ヒノキ・カモガヤ(初夏)・ブタクサ・ダニ・ハウスダスト・イヌ・ネコなどです。

自分が何に反応するかは、血液検査で調べることが出来ます。

 

(スギ・ヒノキ)花粉アレルギーと分かったら…

①飛散の多い日の外出や洗濯物の外干しを控える

②マスク、メガネ、帽子を着用する

③外出の時間帯を工夫して、花粉飛散の多い昼前後の外出は控える

④花粉を室内に持ち込まない

⑤コンタクトレンズ装用者は、出来るだけメガネに切り替える

 

これが『セルフケア』です。

 

そしてやはり『メディカルケア』も必要です。

眼科受診をされた患者さんには、症状に応じて、点眼薬や内服薬を処方します。

 

アレルギー性結膜炎が強い場合は、コンタクトレンズ中止を指示し、治療を優先してもらうこともあります。

コンタクトレンズが角膜や結膜を刺激し、炎症を悪化→分泌物(めやに)がコンタクトレンズに付着し汚れる→汚れがさらに角膜や結膜を刺激→さらに悪化という悪循環に陥るからです。

『メガネ、マスクなし群』と『花粉症用メガネ・花粉症用マスク装用群』では、結膜内花粉数が約6分の1に減少したデータもあります。

コンタクトレンズを装用する場合は、1日使い捨てのタイプ、素材として花粉が付着しにくいレンズを選びます。

 

人工涙液による洗眼は、抗原(花粉・ホコリなど)を洗い流すのに有用です。

水道水は、涙液の安定性を低下させるため、出来れば避けた方が。

 

カップ式の洗眼器具は、眼周囲の皮膚の汚れや付いた抗原をかえって眼表面に触れさせる可能性があるので、お勧めしません。

 

目薬を点しても『かゆくてたまらない!』時は、瞼を冷やすことも有効です。

 

 

3月のウィメンズマラソンに向けて、マスク・サングラス着用で、名古屋駅まで走っていた頃が懐かしい。

今は、ジムで、花粉を気にせず、ゆるゆると走っている、マラソンリタイアの院長です。

 

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2019.1.29  OCTA(オクタ)講習会

インフルエンザが猛威を振るっています。

先週日曜日、緑区休日急病診療所の来院数は270人!

当番医だった夫もお疲れ気味で帰宅。

大多数がインフルエンザを始めとする風邪症候群だったそう。

 

そんな中、大阪で一日講習会。

元気だけが取り柄の院長も、予防的にマスク着用です。

 

今回は、最近注目を浴びている(研究が進んでいる)OCTA(OCTアンギオグラフィー)について。

 

OCT(光干渉断層計)は、眼の構造・変化・病気を断層面から見る光学機器です。

画期的な器械で、網膜の病気の研究から始まって、今では、緑内障や、網膜の奥、眼の前方まで応用範囲が広がっています。

当院でも、C社のOCTを使用しています。

 

そこへOCTAが開発されました。

眼の奥の血流を捉えて血管の状態を画像化することが出来るようになったのです。

今までは、造影剤を注入しないとわからなかった血管の様子が、身体への負担なしで観察できるように。

更に更に、画期的なことなのです!

 

OCTAのしくみから始まったので、物理の勉強から?

院長は、物理は苦手だったのですが、説明を受けると、一応、なるほどなるほど…

パソコンでも携帯でも、普段、その仕組みを知らなくて使用しています。

使えますが、その仕組みを知っていれば、より心豊かになれそう…と機械音痴を反省。

 

視力が低下する代表格の『加齢性黄斑変性症』や『糖尿病性網膜症』での、画像や判読方法。

従来の造影検査との違いや長所・短所・今後の課題。

『緑内障』の診断・進行判定への応用など。

一流の講師陣から、盛りだくさんの最新情報の講義を受けます。

 

隣の席の女医さんは、もうリタイア?かなと思える年齢。

導入の有無よりも、向学心なのでしょうか。

〇十年後の院長(私)?

 

新しい器械は、大学病院や大きな病院から導入されます。

当院は、小さな医院ですが、新しい器械は積極的に導入する方針です。

最新機器は、開発費等がかかるため、一流ブランドで、値段も破格です。

モーターショーみたいに、OCTAショー(?)にて実物を見てみると他メーカーのも気になってしまいました。

既にC社の見積もり中なのに。

 

いずれにしろ、患者さんに還元できるよう、導入予定をしています。

 

たくさん勉強して、新大阪駅へ。

551蓬莱の行列が意外と短い。

蒸したての『豚まん』買って新幹線へ持ち込み。

『豚まん』一個で、『大阪行った感』を味わう院長でした。

 

 

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2018.12.11 見てないのね?

特別な予定のない土曜日の診療後。

久しぶりにランニング。

帰宅後、シャワーを浴びようとして…『そうだ、お風呂にしよっと!』

浴槽に湯を張り、お気に入りの入浴剤の中でも、運動後と決めている唐辛子成分入りを投入。

浴室にスマホを持ち込むのは躊躇。

扉の外に置いて音楽を流します。

髪と身体を洗って浸かると幸せ~

 

我が家は、浴槽と並行に窓があったのですが、掃除がしにくく、浴槽と窓を垂直にリフォーム。

いつもは、給湯パネルの方向を向いて浸かるのですが、今日は真昼間。

窓を向いて浸かってみました。

窓も少し開けたら、何だか、いつもと違って新鮮。

露天風呂気分(と言えなくもない)。

 

入浴は、ドライアイを改善します。

蒸気が、目の表面を潤わせてくれます。

また、暖まることで、まぶたの血流がよくなり、まぶたの縁にあるマイボーム腺(脂腺)がしっかり開き、涙の油層を補います。

市販のアイマスクが有効ですが、入浴時なら、40℃くらいの蒸しタオルを使うのもいいと思います。

 

そうそう、こんな時こそ『かっさ(中国の民間療法で、経路・ツボを刺激して血行促進などを測る小さい板)』で顔もマッサージしましょう。

この『かっさ』は、知人からプレゼントされた思い出の品。

フェイスラインが少しでも維持できるよう、下から上へ。

今は遠方に住む知人を思い出しました。

 

うんと久しぶり(何年かぶりに)グッパーグッパー運動もしてみます。

手と足の指を閉じる開くの繰り返し。

これは、25年前赴任先で、60代後半だった老先生(今は鬼籍)に勧められたもの。

『疲れていても、酒飲んでいても、風呂でこれやるの。ボケないようにね~』

 

やること、思い出すこと、考えることなどなど、意外と長風呂をしてしまった私。

 

入浴後は『ビール』と言いたいところですが、昼間の自制心で『ノンアルコールビール』でひとり『お疲れ様!』

だら~り。

 

こういう昼間のお楽しみも見つけると、また、実行したくなります。

 

夕方帰宅した夫が、日課の散歩に誘います。

『私、すっぴんだから。散歩用にお化粧するの面倒だから、今日はやめとこうかな』

『え~!どうしたの?気付かなかった』

 

朝はちゃんとお化粧していたんですけど。

化粧ビフォーアフター、それほど差がないってこと?

それとも、普段から妻の顔、まともに見ていないの!?

 

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目暖足熱

 

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2018.11.20 Rediscover HCL (ハードコンタクト再発見)

現在SCL(ソフトコンタクトレンズ)が主流です。

 

院長も、高校生の時にHCL(ハードコンタクトレンズ)デビューして以来、HCLユーザーでした。

日本では、安全・強度近視・乱視に対応・手入れが容易とのことで、長年HCLが推奨されてきました。

流れが変わったのは、外資系の使い捨てSCLが日本に上陸してから。

煮沸消毒という煩わしさはなくなり、装用感や含水率も向上。

使い捨てにすることで、感染などのリスクも軽減。

激しいスポーツにも対応でき、最近は、お洒落も兼ねたカラーレンズも発売されています。

 

遠近両用SCLも種々発売されるようになり、院長も、その走りに両用SCLにトライ。

日常生活には快適なので、以後、遠近両用SCLを愛用していました。

 

 

しかし、ここ1年程…

往診で処置をするとき、遠近両用CL(コンタクトレンズ)でもピントが合いづらくなりました。

CLの上から拡大眼鏡。

けっこう、煩わしい。

そこで、室内用に合わせた弱めの眼鏡をかけ診察。

特に細かい処置は、眼鏡を外して(近視なので、近くは裸眼でピントが合います)。

ということで、眼鏡生活も、1週間に何日か取り入れることにした院長。

 

さて、ここにきて、新しいHCLが発売されました。

3か月交換型のHCLです。

新製品が出れば、点眼薬にしろ、CLにしろ、必ず試してみる院長です。

約8年ぶりにHCLにトライ。

これだけ期間が開いていると初心者と同じ、HCL特有の『ゴロゴロ』感を予想していたのですが、『あれま。フィット感いい~』

このHCLの特徴は、レンズの薄さによる軽量化、高い酸素透過性、UVカット、国産に加え、3か月ごとにレンズを交換するシステム。

ずっと使うイメージのHCLを早めに交換。

紛失時の予備にも。

1クール(4枚)使い終わったら定期検診を。

ケアも、漬け置きタイプでお手軽です。

 

院長は、老眼もあるので、診察用に室内用として弱めに処方。

両眼で遠方は0.7、運転免許は一応OKです。

すると、近くは非常にクリアです。

診察はもちろん、往診処置にも対応。

普段、遠近両用SCLや遠近両用眼鏡を遠方1.0で合わせ、その見え方に慣れている身としては、運転には使用したいと思いません(怖いので)が、運転以外の日常はまずまず。

遠近両用SCLでは、文庫本や学会誌を読む気になれなかったのに、HCLでは楽々。

HCLは、見え方がシャープ、つまり見え方の質が良いのです。

HCLの良さを再発見・再確認。

 

HCL・SCLそれぞれ長所・短所があります。

近視・遠視・乱視の程度だけでなく、使う年代・生活スタイル・職業・眼の状態によっても、望ましいレンズは変わります。

個々の患者さんに最良のコンタクトレンズを処方できる眼科医でありたいと思っています。

 

 

 

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