2016.5.17 お返事は?
今年も学校検診が始まりました。
学校医初めての年、下の息子をクーハン(赤ん坊用のかごバスケット)に入れて同伴したのは懐かしい思い出。
たくさんの小学生を見ながら『こんな風に大きくなるのかな~』、中学生を見ながら『こんな風に逞しくなるのかな~』と思ったことも、今は昔。
今は、検診に行くたび『可愛いな~』『そのうち、うちの息子たちみたいな図体になっちゃうんだろうな~』と愛おしく思います。
さて、眼科健診は、眼に病気がないかどうかをチェックすることが目的です。
学校保健上、まぶたや結膜などといった表面的な異常を見つけます。
充血・ろほう・まぶたの異常など。
加えて斜視など眼位の異常など。
いずれも、おかしいか否かをふるい分けるので、診断まではつけません。
もちろん、こちらでは、結膜炎、アレルギー、めんぼ、皮膚炎などの診断の見当はつけていますが。
それゆえ、『受診のお勧め』をもらって、医療機関を受診して初めて診断・治療となります。
毎年、低学年(特に1年生)の用紙回収率はいいのですが、高学年になると放置…という事例も多くなってきます。
『受診のお勧め』をもらったら、タイムリーに受診してください。
近年検診で気になることは…
多くの学校では、先生が生徒の名前を呼びます。
ずらりと整列して、名前を呼ばれたら返事をして、医師の前に立つのが、眼科検診の定番スタイル。
「○○さーん」
しーん。でも、前に出る生徒はいます。
「○○さーん」
無言。
「○○さんだよね?」
無言。
「○○さんだよね?」
うなずく。
「お返事は?」
無言。「?」
「名前呼ばれたらお返事しなくっちゃ。誰を検診するのか、わからなくなるからね。お返事は?」
「はい…」
検診開始。
約3分の1の生徒には、この繰り返しです。
なかには、気持ち良いくらい、元気に「はいっ!」と返事をする子もいますが。
『自分の名前を呼ばれたら返事をする』のは、他人に『自分です』と確認をさせるためのはず。
いつから子供は返事をしなくても済む生活になってしまったの?
お手本にしたいのは『笑点』の春風亭昇太さんの返事。
次回の大喜利で見てみてください。