2019.3.19 リッドハイジーン

花粉症でマスク装用の院長ですが、春らしくアイシャドーを新調しました(誰も気づかないけど)。

 

さて…『目の縁のただれ・腫れ・かゆみ・ゴロゴロ感・まつ毛が抜ける』などの訴えで受診される患者さん、多いです。

診察すると、まぶたやまつ毛の周りが汚れている場合が、多々あります。

ホコリやめやに、落とし残したアイメイクなど。

そして、まつ毛の周りには、汚れだけでなく、『まつ毛ダニ』(正式名称はDemodex)が寄生していることも。

ダニが繁殖すると、繰り返す眼の炎症・不快感・ものもらい・まつ毛の抜けなどの要因になります。

また、まつ毛の生え際すぐ内側には、『マイボーム腺』という脂腺があります。

涙の安定性を保つ(涙の蒸発を防ぐ)のに有用な脂を出します。

マイボーム腺が、ホコリやアイメイク(マスカラやアイラインなど)などで詰まると、ドライアイや、ものもらい・不快感の原因になります。

それぞれの症状・所見に応じて薬を処方します。

 

加えて『リッドハイジーン』の指導を。

英語だと…?ですが、日本語表記だと『眼瞼清拭』

まぶた・まつ毛周りをきれいにすることです。

化粧落としの際は、クレンジングをしっかりと。

洗顔は、瞼の際まで意識して。

最近のお勧めは『アイシャンプー』(当院で取扱いあり)です。

目元専用の汚れ落としで、泡立ちがなく、石鹸のようにしみたりしません。

手でなでるようにして、拭き取る(洗浄も可)だけです。

 

往診の依頼で多いのが、長引くめやに。

すでに、抗生物質点眼が処方されていることもあります。

同一の抗生物質の使用が長いと、耐性菌が出てくることもあるので、場合によっては、めやにの培養(眼脂培養)をします。

どんな細菌による感染かわかると、どのグループの抗生物質が有効かがはっきりします。

めやにだけでなく、まぶた・まつ毛周りの汚れを伴うことはよくあります。

併せて、介助者に指導するのが、アイシャンプーによる『リッドハイジーン』

往診の患者さんは、自分で洗顔や眼瞼清拭を出来ない方が大多数です。

手でなでるようにして、拭き取るだけなので、介助者にも負担になりません。

 

毎日洗顔をすることは習慣になっていても、まぶた・まつ毛周りを意識して、清潔にすることには、意外と気にしていないかもしれません。

目元のチェックもしてみましょう。

特に『アイメイク・付けまつげ・エクステ年代』と『中高年』には、アイシャンプーによる『リッドハイジーン』をお勧めします。

院長は両方(アイメイク&中年)に該当するので、気を付けています。

 

 

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2019.2.19 運動と緑内障

眼科雑誌を読んでいると、難解な論文も多くありますが、今回はとっつきやすいタイトルを見つけました。

 

『身体活動量と緑内障の進行速度が関係している』

 

巷の健康本なら、『運動で緑内障は治る!』などと、過激なタイトルで発売されそうです。

しかし、これは、眼科医愛読の由緒正しい眼科雑誌『日本の眼科』

信ぴょう性のない過激な表現は、誰も口にしません(書きません)。

 

海外の数々の論文が引用され、上記の結論が見出しとなった、非常に信頼性のある(医学雑誌なので当然ですが)ダイジェスト版でした。

 

いくつかを紹介すると…

1:健常人において、最大心拍数の70%55%40%のランニング15分後の眼圧は、ランニング前の眼圧から、最大心拍数70%が一番眼圧が下がり、40%でもわずかに低下した。

運動強度と眼圧下降には関連がある。

2:緑内障患者24名を対象に、1週間に30分以上の運動を習慣化しているか否かで、運動を習慣化しているグループは、過去3年間の視野進行が少なかった。

3:60~80代の緑内障患者141名において、1日1000歩歩数が増加するごとに、視野障害の進行速度は緩やかになった。

他にも、マウスで、60分の水泳ぎで、網膜の神経細胞死が抑制された論文もあります。

 

現時点で、視野障害の改善は難しいですが、運動は視野進行の抑制効果はあるようです。

 

緑内障の治療は、まずは眼圧を下げること。

点眼薬を、きちんと点すことが一番です。

1日1回の目薬でも1か月で使い切る、おおよその目安です。

緑内障は、進行する病気です。

良くなることは難しいですが、視野や眼圧に変わりないなら効いている(落ち着いている)証拠です。

 

病気については、巷で色々な情報が溢れています。

信ぴょう性のある出処かどうか?

『自分に一番合うのは何か?』は、目の前の主治医が一番あなたを知ってアドバイスできる立場にいます。

院長もお役に立てるよう、最新知識を脳内に上書き保存すべく、勉強・勉強。

 

 

 

 

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2018.11.20 Rediscover HCL (ハードコンタクト再発見)

現在SCL(ソフトコンタクトレンズ)が主流です。

 

院長も、高校生の時にHCL(ハードコンタクトレンズ)デビューして以来、HCLユーザーでした。

日本では、安全・強度近視・乱視に対応・手入れが容易とのことで、長年HCLが推奨されてきました。

流れが変わったのは、外資系の使い捨てSCLが日本に上陸してから。

煮沸消毒という煩わしさはなくなり、装用感や含水率も向上。

使い捨てにすることで、感染などのリスクも軽減。

激しいスポーツにも対応でき、最近は、お洒落も兼ねたカラーレンズも発売されています。

 

遠近両用SCLも種々発売されるようになり、院長も、その走りに両用SCLにトライ。

日常生活には快適なので、以後、遠近両用SCLを愛用していました。

 

 

しかし、ここ1年程…

往診で処置をするとき、遠近両用CL(コンタクトレンズ)でもピントが合いづらくなりました。

CLの上から拡大眼鏡。

けっこう、煩わしい。

そこで、室内用に合わせた弱めの眼鏡をかけ診察。

特に細かい処置は、眼鏡を外して(近視なので、近くは裸眼でピントが合います)。

ということで、眼鏡生活も、1週間に何日か取り入れることにした院長。

 

さて、ここにきて、新しいHCLが発売されました。

3か月交換型のHCLです。

新製品が出れば、点眼薬にしろ、CLにしろ、必ず試してみる院長です。

約8年ぶりにHCLにトライ。

これだけ期間が開いていると初心者と同じ、HCL特有の『ゴロゴロ』感を予想していたのですが、『あれま。フィット感いい~』

このHCLの特徴は、レンズの薄さによる軽量化、高い酸素透過性、UVカット、国産に加え、3か月ごとにレンズを交換するシステム。

ずっと使うイメージのHCLを早めに交換。

紛失時の予備にも。

1クール(4枚)使い終わったら定期検診を。

ケアも、漬け置きタイプでお手軽です。

 

院長は、老眼もあるので、診察用に室内用として弱めに処方。

両眼で遠方は0.7、運転免許は一応OKです。

すると、近くは非常にクリアです。

診察はもちろん、往診処置にも対応。

普段、遠近両用SCLや遠近両用眼鏡を遠方1.0で合わせ、その見え方に慣れている身としては、運転には使用したいと思いません(怖いので)が、運転以外の日常はまずまず。

遠近両用SCLでは、文庫本や学会誌を読む気になれなかったのに、HCLでは楽々。

HCLは、見え方がシャープ、つまり見え方の質が良いのです。

HCLの良さを再発見・再確認。

 

HCL・SCLそれぞれ長所・短所があります。

近視・遠視・乱視の程度だけでなく、使う年代・生活スタイル・職業・眼の状態によっても、望ましいレンズは変わります。

個々の患者さんに最良のコンタクトレンズを処方できる眼科医でありたいと思っています。

 

 

 

カテゴリー:クリニックに関すること 眼に関すること

2018.10.16 臨床眼科学会2018

臨床眼科学会に参加してきました。

目という小さな球体ながら、眼科の学会だけで、部位別(角膜とか網膜とか)病気別(白内障とか緑内障とか)診断・治療・研究など細分化されているのですが、今回は最大規模な学会です。

会場は、東京国際フォーラムに加え、年々規模が大きくなったためかJPタワーも。

 

東京駅から会場に行く途中には、はとバス乗り場。

ツアーを楽しみ人たちが、たくさん並んでいます。

知人と上京して、はとバスの『ホテルの夕食とニューハーフショー』ツアーに参加したことを思い出します。

はとバスでなかったら、足を踏み入れることのない世界でした。

また、乗りたいな~(つい、パンフレットをもらってきました)

 

当たり前ですが、会場は、眼科医・眼科医・眼科医…

エスカレーターにゆっくり乗る二人組の女性は、明らかに80歳越えです。

その年になっても、学会に行き、勉強する女医。

つまりは、まだ現役?

感服しました。

 

一方、ベビーカーを引いた若い女医さんも。

最近は、大きな学会では、託児室が臨時に開設されます。

第1号が出来た時に、院長も、息子を預けて参加したことを思い出しました。

あの時は、ベビーカーでなく、おんぶ紐で来たな~

ホテルの部屋にも、ベビーベッドを置いてもらって。

産後1週間で復帰・現在に至るオバサン女医(院長)が、心の中でエールを送ります。

 

たくさんの演題や講演があるので、予め、自分で聴講プログラムを作り、広い会場を移動します。

最近は、ポスター展示は、パソコンで見ることが出来、効率もアップしました。

学会の短い期間で、インプットされる量は相当なものです。

帰って、整理して、アウトプット出来るようにせねば。

 

書籍コーナーにも立ち寄ります。

名古屋にも大きな書店はあるのですが、眼科関連だけで何十冊という規模は、学会場だけです。

今回、医学書籍なのに、衝撃的なタイトルだった本は『7年前の常識は現在の非常識 眼科診療の最新標準』という本。

『私、大丈夫かしら?』不安になって、買ったばかりの本を、休憩椅子に座って読み始めます。

しばらく読み始めたところで、『変遷も今の常識も知っていることだった~良かった!』

かと言って、安心は出来ません。

専門分野や、関心の強い分野ではないところは、要確認です。

もし、7年間眼科医を休んでいたら、この本のタイトル通りなのかな?

 

医師の働き方の問題が話題になっています。

女医の育休・子育てとの両立など、働き方改革も進んでいますが、日進月歩の医療の世界。

子育て中も、勉強は休まず、少しでも医療に関わり続けてほしいと思います。

『女医』(医師)って、華やかではなく、『気力・体力・知力』あって当然の、地味・地道な職業ですから(私見)。

私も、80歳相当の女医さんたちを目標にします!

 

学会は、非日常の世界で、たくさんの刺激を受ける絶好の機会。

また、日常診療頑張ります。

 

■学会に関する過去の記事はこちら

日本臨床眼科学会2017

光栄です

日本臨床眼科学会

 

 

 

 

 

 

カテゴリー:クリニックに関すること 公センセの想い 公センセの日常の出来事 眼に関すること

2018.10.9 誕生日ドライブbyスタッフ

夏の終わりの、次男との『伊吹山ドライブウエイ』からの帰り。

次回は、雑誌で見た『びわ湖バレイ』へ行きたいな、と言ったところ

『今度は、父さん(夫)と行きゃぁ~』

夫と行くのも楽しいのですが、イマイチ盛り上がりに欠けそう。

 

ということで…

『誕生日プレゼントのドライブ、どこか行きたい所ありますか?』のスタッフの問いかけに

『びわ湖バレイが気になってるんだけど…(あくまで謙虚に)』

『大津ですか…ちょっと距離ありますね~検討してみます』

そして前日。

『明日はびわ湖バレイに行きます。いつもより早い出発です』

ヤッホー!

 

当日は、8人乗りのワゴン車で出発。

渋滞を回避して、なんと2時間で目的地到着。

 

『びわ湖バレイ』は、滋賀県大津市にある二つの山にまたがるレジャー施設です。

山頂には、広大な湖を望むウッドテラス(びわ湖テラス)が階段状に設置されていて、絶景を楽しめるのが売り。

まずは、ロープウエイで山頂へ。

搭乗者は、平日、曇天(雨ぱらり)のせいか、『こうクリニック一行(20~50代)』と『○○旅行御一行(60代以上の男女)』のみ。

山頂には『恋人の聖地』もあるというのに!?

ロープウエイから見る眼下の絶景に『きゃ~』『すご~い!』『写真、写真』

この乗り合わせなら許される黄色い声。

 

天候には恵まれませんが、山頂のウッドデッキから見る、雲の合間からの眺望に満足。

ここ(打見山1108m)から少し凸凹道を歩き、笹平(1063m)へ。

びわ湖テラスのもう一つの目玉、蓬莱山(1174m)を目指します。

『リフト組は、先に行って山頂で待っていてください。リフトで上がる人は手を挙げてください』

『は~い!』『は~い!』

いつもの3人(院長含む)以外はリフト組。

『お先に~』と上っていくリフトを見送り、徒歩で山頂目指します。

冬は、スキーのゲレンデ仕様の斜面。

歩いているうちに、妄想が。

ゴルフ場にいる自分。

打ち上げばかりのフェアウエイだったら、左足上がりばかりの斜面でどう攻めたらいいのだろうか…

私のアイアンじゃ、何打かかる…などと考えていたら、頂上。

 

ロープウエイ乗り場より約170m上から見る景色は、またまた素晴らしい!

雑誌のような抜群のお天気ではなかったけれど、大満足でした。

 

昼食の後も、また、お楽しみの場所へ。。

近江八幡にある、デパートにも入っているバームクーヘンと和菓子のお店。

一見、美術館のような造りです。

ランチビュッフェを堪能したのに、おやつの時間と称して、出来立てのバウムクーヘンを喫茶室で。

まだ生温かくて、ふんわり、あっさりしています。

『男性(夫とか彼とか)だったら、デパートで買えばいいじゃん。わざわざ、近江八幡まで行かなくても。って言います』

『そうそう、わかる、わかる』などなど、ガールズトークはここでも全開。

 

往路復路、院長を意識して、70年代80年代の選曲でのドライブ。

青春時代を懐かしんでいると…

『私もこの曲知ってますよ』

『ホント!?すごいね!』

『母が聞いてました』

『…』(私達ってそういう年なのね~と頷きあった若干名)

 

年代も様々ですが、わいわい、楽しい旅行になりました。

嬉しい誕生日プレゼントでした。

スタッフに感謝です。

特にドライバー3人は、お疲れ様でした。

ありがとう!

 

 

 

 

 

 

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2018.10.2 目薬が減らない

処方した点眼薬は、回数や性状によって、無くなるおおよその目安があります。

おおよその目安よりも、ずいぶん早く無くなってしまう患者さんは、結構います。

多くは、1回1滴でいいのに、2~3滴点眼してしまう場合。

また、点眼液の容器や性状により、1滴量が多くなってしまう場合もあります。

 

一方、とっくに処方した点眼薬は無くなっているはずなのに『目薬がまだあった』と、言われる患者さんも結構います。

『ちゃんと点していましたか?』と尋ねると『ちゃんと点していました』と、返答。

『そうですか…』と、うなずくものの…

こういう場合、圧倒的に多いのは、点し忘れです。

『ちゃんと』は、一体どの程度なのか?

 

例えば、アレルギー性結膜炎で1日4回点眼の場合。

4回は出来なかったけど1~2回は点した。

やめたけど、また痒くなったから(ちゃんと)4回点している。

 

例えば、緑内障で1日1回点眼の場合。

夜点すのだけれど、仕事で遅くなったり、飲み会があるときは、点せないこともある。

でも、点せるときは、点して、ギリギリまで使っていたら、こんなに期間が開いた。

一応1日1回は(ちゃんと)させている方だと思う。

 

などが、実情。

処方通り、点せていないことは、推測できるのですが、否定はせず…

 

さて、もうひとつ、眼薬が減らない理由があります。

点眼薬は、ボトルを押して、薬液を目に入れます。

この時、眼に触れると、スポイトと同様な仕組みで、涙液がボトルの中に逆流してしまいます。

そうなると、見かけ上、量が減らないことになります。

外界に触れている涙の中には、目やにや、ホコリなども含まれており、それらを含んだ涙液が、ボトルに逆流すると、点眼薬は汚染されてしまいます。

時には、濁ってしまうこともあります。

実際、濁った点眼薬の中から、目やにや、まつ毛、衣類の繊維や化粧品の粉が検出されています。

 

混入を防ぐためには、点眼薬の先を、眼から離して点眼しましょう。

やや上を向いて、下まぶたを下げて、点眼液を下まぶたの中に狙って点すと、わりと上手く点せます。

点眼補助グッズもあります。

 

最近は、ペットボトルも飲み切らないなら、口を付けたまま飲まないように言われています。

数日置いておくと、残った飲料水の中に、唾液や口中由来の細菌が増殖するからです。

 

点眼薬は、ペットボトル飲料以上に、使い切るには時間がかかるものです。

処方用法、点眼方法をしっかり守りましょう。

 

 

 

 

 

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2018.9.11 そのカラコン大丈夫?

カラーコンタクト(カラコン)を希望される患者さんが増えています。

中学生の6%、高校生の5%(20人に1人)がカラコン装用というデータもあります。

 

以前、女性のテレビ出演者が、『カラコン無しの姿は、誰にも見せられない』と発言していました。

『裸眼恥ずかし~』とも。

とうとう顔すっぴんと、裸眼(裸の眼と書きますが)が、同レベルになってしまった?

 

眼科医としては…

目はそもそも裸眼が良いに決まっています。

一敏刺激に敏感で、一番外部からの情報を得られる器官です。

普通(着色されていない)のコンタクトレンズでも、装用しないで済めば、しないに越したことはありません。

コンタクト装用にて、目に負荷をかければ、裸眼より、何か病気が起こる可能性は高くなります。

 

さて、カラコンには、普通のコンタクトレンズよりも、色々と問題があります。

 

まずは、色素です。

カラコンは、中心部(見るところ)は透明ですが、周囲に着色されています。

眼科で処方するレンズは、大手メーカーのきちんとした製法(レンズの中に色素をサンドする)で作られています。

しかし、雑貨店やディスカウントショップで売られているカラコンの中には、表面に色素が着色されているものがあり、綿棒で擦ると色落ちしてしまうこともあります。

色素が落ちて、角膜(茶目)に付着してしまったり、上皮(皮)がめくれて傷を作ってしまうこともあります。

また、傷から細菌感染を起こしやすくなり、より重症化することもあります。

 

次に、酸素不足による影響です。

カラコンはどれでも同じではなく、素材・酸素透過性・厚み・サイズ(直径・カーブ)により、眼への影響度が変わります。

これを確認してカラコンを使っている人は、まず、いません。

眼科医は、熟知して、患者さんに安全なレンズを勧めます。

眼科医の処方なしに入手できる市場には、粗悪品もあります。

 

最後にフィッティング(装用具合)です。

当院では、新しい種類のコンタクトレンズを処方するときは、必ずフィッティングを確認します。

個々の眼のカーブに合わせて、最適なサイズを決めます。

同じサイズのカーブでも、メーカーによって、フィッティング差があります。

ですので、同じサイズだからと、違うメーカーのコンタクトレンズを、診察なしで買うことはお勧めしません。

特に、カラコンは、同じカーブでも、普通のレンズよりややタイト(きつめ)になります。

 

コンタクトレンズは高度管理医療機器(副作用または障害が生じた場合、生命や健康に重大な影響を及ぼすもの)です。

そのために、毎年、管理者の眼科医は、研修を受けています。

 

『カラコンしたい!』と思ったら、まずは、眼科医にご相談を!

 

 

 

 

 

 

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2018.8.21 早く無くなるのは?

眼科での治療は、主に点眼薬を使います。

結膜炎のように短期間のみ点眼薬を使う病気もあれば、白内障・緑内障のように長期にわたり続ける慢性の病気も。

 

新薬の開発が著しく、より効果的な点眼薬が開発されていますが、粘性があったり、濁っていたりと、見た目や点し心地に特色のある製品もあります。

 

ある点眼薬を処方している患者さんから

『他の薬に比べて、無くなり方が早いのだけれど…』という声。

『濁っているし、粘度も高いからかもしれませんね~』と答えたものの、その後何人かから同様の声を聞きました。

 

調べてみると

A社の粘性のない透明な点眼薬①(アレルギーの薬)では、1滴量が30㎕、1本分で160滴下可能です。

同じA社の粘性があり濁っている(懸濁)点眼薬②(緑内障の薬)では、1滴量が33㎕、1本分で140滴下可能です。

 

B社の粘性のない透明な点眼薬③(アレルギーの薬)では、1滴量が45㎕、1本分で111滴下可能です。

A社①とB社③は、容器の違い(硬さやデザイン)が大きいかと思われます。

どちらも、良いアレルギー点眼薬ですので、患者さんに応じて、処方しています。

 

ちなみに、目の中に入れられる容量は、20~30㎕なので、1回1滴点せば、十分目に行きわたります。

これを2~3滴、点眼時に点すと、早く無くなってしまいます。

 

さらに、A社②のような、懸濁液は、使用前に容器を振る必要があります。

この時、激しく振ったり、逆さまにすると、キャップを開けた時に、中身があふれることがあります。

そうすると、早く無くなってしまいます。

優しく、左右に振ってみてください。

また、しっかりキャップを閉めないと、液体が固体化して、キャップねじ部分に隙間を作り、液漏れをする可能性もあります。

実際に、液漏れをする患者さんの点眼薬の不良品の有無を、メーカーに確認したところ、キャップ閉めが甘かったことがあります。

患者さん、院長ともに納得しました。

 

そういえば、ドレッシングなど調味料の類も似ているような…

ゴマドレッシングのような粘度があるものは、ついボトルに力が入り、多めにかけてしまいがち。

ノンオイルドレッシングは、逆に出すぎないよう、静かに振り入れます。

穴の大きさ、ボトルの硬さなどもメーカーによって違うはず。

冷蔵庫から出して、並べて、比較検討するのも楽しそう。

実際、『早く無くなるんですけど…』という声が、お客様相談センターにあるかもしれませんね。

 

 

 

 

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2018.8.7 おかげさまで21周年

『おかげさまで21周年』の食事会をしました。

肉食女子の院長が選んだのは、お肉。

しかし、女子感もたっぷりのお店です。

 

既に用意されていた、インスタ映えする野菜の盛り合わせに

『きゃ~可愛い!』

 

まずは、それぞれのドリンクにて『乾杯!』

その後、恒例の一言挨拶です。

各人が仕事に対して思っていること、感じていること、振り返りなどなど、話してもらいます。

新しく入職したスタッフが、『院長の働き方(一応ワークライフバランス)を目指して働きたい!』と言ってくれたのには、嬉しくなりました。

結婚しても、出産しても、働き続けてね~と、エール。

そのためには、働きやすい体制を整えることも院長の務めです。

 

しばし歓談となるのが通常ですが…

○○会と名のつく、懇親会や食事会などは、おおよそ年長者や役職者が中心になって話が盛り上がるので、新参者や下々の者、口下手の者は会話に参加できず、ただ黙々と食べるしかない…という経験から、当院の食事会では『会話の全員参加』です。

 

全員に、美味しい食事と楽しい会話を味わってもらいたい!

とうことで、『お題』について、順に話していく方式が定着しました。

 

まずは『最近やめたこと』

 

院長は、あるアーティストの曲を聴くことをやめました。

CDも処分。

若い頃、すごく好きだったのに、最近聴くと歌詞が陳腐。

この歳(いいオバサン)になると、こんなシチュエーションあり得ないとか、経験則で自分流に歌詞を解釈してしまいます。

『若い時は、詞を考えずにメロディーがす~っと入ってきたんですけどね~』と、同世代スタッフ共感。

 

その後、順にそれぞれ『やめたこと』を披露(告白?)。

それに対して、院長はじめ、あちこちから突っ込みや追加発言が。

会話が広がります。

 

次のお題は『(こんなことしてるの、するの、なるの)私だけ?』

またまた、それぞれ『私だけ?』を披露。

 

院長は、深呼吸すると、ワンピースが上がってしまうことを告白。

筋トレによる胸筋の盛り上がりのせいか、姿勢のせいか、服が上に引っ張られるので、こそっと下げます(服のサイズは変化なし)。

浅い呼吸だけしていればいいのでしょうが、なぜか深呼吸をしてしまうのです。

深呼吸が癖になっているのって『私だけ?』

 

このお題は、スタッフそれぞれの個性が更に出て、面白く、突っ込みや質問が続出。

スタッフの普段知らない特性を垣間見られた良い機会でした。

 

おかげさまで21周年。

患者さんとスタッフ、家族のお陰です。

地域医療にお役に立てれるよう頑張ります。

引き続きよろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2018.7.3 サングラスどう?

某新聞に、保健体育の教員から『授業や運動会に教員のサングラスの着用は、なぜ禁止?』という投稿がありました。

『教師も生徒も、健康面から使用してもいいのでは?』

『教師としてふさわしくない。生徒の細やかな状況が見えない恐れがあるのでは?』

『改善策を話し合って、柔軟な対応が必要ではないか?』

など、最初の投稿に対して新たな投稿が掲載されました。

白内障・紫外線への目の影響の研究第1人者の金沢医科大学教授の見解は『かけた方が良い』。

紫外線の強い沖縄県西表島では、子供でも紫外線による病気(瞼裂斑)を高率に発症しており、現在は2~3割の生徒が、透明なサングラスを着用しているそうです。

 

通常の生活で、多少の紫外線を浴びるくらいなら、眼には問題はありません。

しかし、長時間の紫外線を浴びると、肌と同様、眼も影響を受けます。

茶目(角膜)の横の白目(結膜)が盛り上がる瞼裂斑や、白内障、黄斑変性症などを引き起こす可能性があります。

それらを予防するためには、サングラスはお勧めです。

 

実際、学校や職場で、『サングラス着用を認める』という診断書を書くこともあります。

 

『サングラスの色は濃い方が良いですか?』

よく、患者さんから聞かれます。

色と紫外線カットは、関係ありません。

『紫外線カット率』が問題で、数値が高いほど性能が優れています。

色が濃いからと、紫外線カット機能のない(低い)レンズを使用すると、瞳孔(黒目)が開き、より多くの光(紫外線)を取り込むことになってしまいます。

現在、レンズの色はグレー系・ブラウン系・グリーン系・ブルー系・イエロー系・クリア系(透明)と豊富です。

自分の好みや、肌なじみなどで決めたらよいと思います。

サイズは、出来るだけ大きい方が、紫外線をよりカットします。

 

また、紫外線の量によって、レンズ濃度が変化する『調光レンズ』や、水面・路面・氷雪面からの乱反射(ギラギラ)をカットする『偏光レンズ』もあります。

院長は、ゴルフやランニング時は、スポーツメーカーの偏光レンズを着用しています。

運転時には、少し洒落たサングラスを。

どちらも、眼鏡店で選びました。

紫外線防止対策なら、雑貨店より眼鏡店で、質の良いレンズを購入されることをお勧めします。

度入りレンズの場合は、眼科で処方します。

 

紫外線と目の関係も周知され、屋外活動時のサングラス(紫外線カットメガネ)着用が当たり前になるといいですね。

 

 

 

 

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