2019.3.19 リッドハイジーン
花粉症でマスク装用の院長ですが、春らしくアイシャドーを新調しました(誰も気づかないけど)。
さて…『目の縁のただれ・腫れ・かゆみ・ゴロゴロ感・まつ毛が抜ける』などの訴えで受診される患者さん、多いです。
診察すると、まぶたやまつ毛の周りが汚れている場合が、多々あります。
ホコリやめやに、落とし残したアイメイクなど。
そして、まつ毛の周りには、汚れだけでなく、『まつ毛ダニ』(正式名称はDemodex)が寄生していることも。
ダニが繁殖すると、繰り返す眼の炎症・不快感・ものもらい・まつ毛の抜けなどの要因になります。
また、まつ毛の生え際すぐ内側には、『マイボーム腺』という脂腺があります。
涙の安定性を保つ(涙の蒸発を防ぐ)のに有用な脂を出します。
マイボーム腺が、ホコリやアイメイク(マスカラやアイラインなど)などで詰まると、ドライアイや、ものもらい・不快感の原因になります。
それぞれの症状・所見に応じて薬を処方します。
加えて『リッドハイジーン』の指導を。
英語だと…?ですが、日本語表記だと『眼瞼清拭』
まぶた・まつ毛周りをきれいにすることです。
化粧落としの際は、クレンジングをしっかりと。
洗顔は、瞼の際まで意識して。
最近のお勧めは『アイシャンプー』(当院で取扱いあり)です。
目元専用の汚れ落としで、泡立ちがなく、石鹸のようにしみたりしません。
手でなでるようにして、拭き取る(洗浄も可)だけです。
往診の依頼で多いのが、長引くめやに。
すでに、抗生物質点眼が処方されていることもあります。
同一の抗生物質の使用が長いと、耐性菌が出てくることもあるので、場合によっては、めやにの培養(眼脂培養)をします。
どんな細菌による感染かわかると、どのグループの抗生物質が有効かがはっきりします。
めやにだけでなく、まぶた・まつ毛周りの汚れを伴うことはよくあります。
併せて、介助者に指導するのが、アイシャンプーによる『リッドハイジーン』
往診の患者さんは、自分で洗顔や眼瞼清拭を出来ない方が大多数です。
手でなでるようにして、拭き取るだけなので、介助者にも負担になりません。
毎日洗顔をすることは習慣になっていても、まぶた・まつ毛周りを意識して、清潔にすることには、意外と気にしていないかもしれません。
目元のチェックもしてみましょう。
特に『アイメイク・付けまつげ・エクステ年代』と『中高年』には、アイシャンプーによる『リッドハイジーン』をお勧めします。
院長は両方(アイメイク&中年)に該当するので、気を付けています。